J・ウィリアムス 「Echoes of Spain」



三連休初日。ちょこちょこ野暮用こなし日が暮れる。夜更けて、さて相も変らぬ音盤道楽。久々にギターのスペイン物をと思い、こんな盤を取り出した。


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ジョン・ウィリアムス(1941-)によるアルベニス作品ばかりを集めた「スペインの想い出(Echoes of Spain)」と称したアルバム。1980年10月録音。収録曲は以下の通り。

A面
1.グラナダ 2.アストゥーリアス 3.セヴィーリャ 4.マジョルカ
B面
1.コルドバ 2.朱色の塔 3.カディス 4.サンブラ・グラナディーナ 5.タンゴ

ギター弾きにはお馴染みのアルベニス作品ばかりだ。編曲はおおむねタレガ以来の伝統のものに彼自身が手を入れている様子。中ではイ長調版のグラナダ(ホ長調をとるのが一般的)が少し変わっていて、5弦をAではなくBに調弦しているという。 ジョン・ウィリアムスは50年代から幾多の盤を録音しているし、ぼく自身それらの盤を仔細に追ったこともないが、この盤に収録された曲の多くが再録のはずだ。お馴染み濱田滋郎氏によるライナーノーツ。その冒頭で氏は、ジャケット写真についてこう記している。「…まず、当アルバムのジャケットをつくづく眺める。ジョン・ウィリアムスは、なんと良い顔の人になったのだろう…」

録音当時まもなく40歳になろうという時期。デヴューから30年以上が経ち、ギター界のプリンスという冠も取れ、クラシックギターばかりでなく、自ら作ったバンド<スカイ>での多方面のミュージシャンとの交流も活発だった頃にこのアルバムは作られている。そうした当時の彼の様相がジャケット写真のリラックスした柔和な表情に見て取れる。そしてそれは演奏にも現われている。もともと正確無比なテクニックながら、一方で音楽としての柔軟性や感情表現で、やや単調と評されることがあったジョン・ウィリアムスだが、このアルバムではそうしたマイナス面の評価をキャンセルするかのような歌いっぷりと幅のある音色表現で、スペイン情緒あふれるアルベニスの曲を弾いている。もちろん、当時まだよくあったラテン系奏者による<崩した>弾き方とは一線を画す、あくまでクラシカルな伝統を踏まえた正統的な弾きっぷりではあるが、特に名器フレタを駆使した力強さと甘さの塩梅が絶妙で、ギター音楽に馴染みのない音楽愛好家にも十分受け入れられる演奏になっている。


この盤(LP)の音源「セヴィーリャ」


同「カディス」


同「コルドバ」


この盤の録音から十年余1993年の演奏。「セヴィーリャ」



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