ローズマリー・クルーニー(Vo)



桜も散り、花曇りの日をはさみつつ、季節は明るい春本番…と言いたいところだが、現下の状況は程遠い。何とか気分だけでも変えようと思いながら音盤棚を見回すも中々定まらず。ようやく目にとまったこの盤を取り出した。


20200409_Rosemary.jpg


ローズマリー・クルーニー(1928-2002)のアルバム「Jazz Singer」。多くの白人ジャズシンガー同様、彼女もオーソドクスなジャズに加えポピュラー寄りの曲もこなし、映画にも出演した。しかし、その活躍ほどには日本ではあまり知られない存在でもあった。このアルバムは彼女が2002年に亡くなったあと、50年代の往時の録音からチョイスされ、追悼盤のような形でリリースされた。

アルバムジャケットを最初に見たときはイングリッド・バーグマンかと思った。ちょっと不思議なジャケット写真だ。首を少しかしげたアングルとその表情が何とも物憂い。モノクロ写真だから分からないが、来ている服もモノトーンに見える。そんな雰囲気に惹かれたのもの、この盤を手に入れた理由の一つだ。

お馴染みのスタンダードが18曲並ぶ。バックはフルバンドあり、ストリングスあり、コンボありと多彩。歌いっぷりは極めて素直でノーマル。声質は美しく、明快な発音とも相まって、とても聴き易い。反面、際立った個性、クセ、強烈なオーラのようなものは乏しい。そんな優等生的資質と、多くのポピュラー寄りの曲やアレンジを歌ったこともあって、彼女が生粋のジャズシンガーという印象が薄いのかもしれない。しかし、この盤の「Jazz Singer」というタイトル、またライナーノーツの最後には「Rosemary understood Jazz and love it」とも記されていて、彼女自身や、この盤を企画したプロデューサ(ミヒャエル・フェインシュタイン)が考えていた彼女の原点は、ジャズそのものだったということが分かる。 クラシックでもジャズ、ポップス、歌謡曲でも同じだが、強い個性、過度な感情移入を排して、楽曲を素直に表現することも重要かつ貴重なことだと思う。この盤はスタンダード名曲の素の姿を、素直かつ美しい歌唱で、有りのままに伝えてくれる。


この盤の中の「Memories of you」。本家ベニー・グッドマンのトリオをバックで歌っている。ベニー・グッドマンがワンフレーズ吹き、そのあと1分25秒過ぎからローズマリー・クルーニーの歌が入る。


同 「What is there to say」


1985年というから60歳少し前の歌唱。ここでもベニーグッドマンの曲を3曲歌っている。


江利チエミのヒット曲「Come on a My House」。オリジナルは1951年にローズマリー・クルーニーが歌ったヒット曲。



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