A・セゴビア M=トローバ「スペインの城」



長引く梅雨。週末土曜日の昼下がり、宅内野暮用をこなしながら、こんな盤を取り出した。


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久々にアンドレス・セゴビア(1893-1987)のLP。この印象的なジャケットの国内ビクター盤は70年代になってからセゴビアの新譜として発売された。A面にダウランドやヴァイスの編曲物が6曲。B面にはモレノ=トローバ(1891-1982)「スペインの城」とグリークの編曲物が2曲収録されている。

この盤の聴き物はもちろんトローバの「スペインの城」だ。このトローバの録音は1969年で、セゴビアとしてはかなり遅い時期の録音。手元には80年代後半にセゴビアのMCA録音をCDで復刻した「セゴビア・コレクション」の中の同じ盤もあるが、曲の構成がこの国内盤LPとは異なる。

トローバの曲はいずれも珠玉の名品ともいうべき歌にあふれる曲で、それを作曲者トローバから献呈された同世代のセゴビアが美しく歌い上げている。第1曲トゥレガーノや第3曲マンサナーレス・デル・レアールでは快活なテンポの曲想にあちこちに、ときどきキメのビブラートの効いたセゴビア・トーンが響き渡る。第2曲トリーハ(悲歌)や第4曲モンテマヨールは、ギターの特性を生かした音形やポジショニングととりながら、終始美しいメロディーが続く。 あらためてセゴヴィアの演奏を聴いてみると、若い頃には鼻について好感が持てなかったビブラートやポルタメントなど、19世紀的ロマンティシズムに寄った語り口が、何とも心地よく響く。テンポやアーティキュレーションなど、曲の解釈もいたって中庸で安心して聴ける。この曲は中級から上級にかけてのアマチュアギター弾きには格好の曲で、以前参加したmixi仲間による発表会でも何人かがトリーハやモンテマヨールを気持ち良さそうに弾いていたのを記憶している。

この盤の音源。トローバ「スペインの城」 8曲の小品から成る。


セゴビア壮年期の演奏。トローバ<ファンダンギーリョ>。録音に少々難有り。


同じく<ファンダンギーリョ>。おそらくこの盤を録音された60年代終わり、70歳後半のものを思われる。セゴビア・タッチと切れのある技巧はまだまだ健在。 再生ボタンをクリックすると「動画は再生できません」と出るが、下線の「YouTubeで見る」をクリックすると、YouTubeサイトで飛んで再生が始まる。



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