シューリヒトのウェーバー



さて、今週も始まった。
きょうも程々に業務に精励。帰宅後、ひと息ついて一服。音盤棚を見回し、しばらく聴いていないこんな盤を取り出した。


202009_Schuricht_Weber_s.jpg


数年前に出たコンサートホール復刻盤。カール・シューリヒト指揮南西ドイツ放送交響楽団(SWR)によるブラームスの3番・4番とハイドンバリエーション、それとウェーバーの序曲が2曲入っている2枚組。ブラームスを聴きたいところだが、今夜はじっくり聴くほどの時間もないのであきらめ、ウェーバーの<オベロン序曲>と<オイリアンテ序曲>を聴く。1962年8月録音。

シューリヒトのコンサートホール盤と聴くと、あの冴えない音質が思い浮かぶ。60年代初頭といえばステレオ録音も十分完成域に達していただろうが、同時期のDGやDECCAに比べるとコンサートホール盤の音質はあまりに貧弱だった。手元に当時のLP盤が何枚かあるが、個性的な演奏が多いと知りつつ中々手が延びない。そんなことを思いながらウェーバーの2曲を聴いた。

<オベロン序曲>がスタート。ややくすんだ音色とひなびた感じの音で序奏が始まる。ああ、ヤッパあかんかな…と、そう思いながら聴き進めると、主部に入るあたりから俄然音が活気を帯びてくる。どうやら冒頭のいかにも地味な進行はシューリヒトの解釈と指示のようだ。よく出来たソナタ形式の展開部に入る頃には、完全に懸念は払拭される。重量感はベルリンフィルには及ばず、艶やかな音色はウィーンフィルにはかなわない。しかし、ドイツの堅実な実力派オケとしての技量は確かで、ヘッドフォンで聴き耳を立てても、この難しい曲の細部でもよくアンサンブルは整っている。<オイリアンテ序曲>は冒頭から一層出来がいい。オケの各パートが思い切りよく弾き切っているのがよく分かる。録音のコンディションもオベロンより良好だ。

シューリヒトの解釈は正統的でテンポも中庸。決して急がず、アンサンブルとバランスをよく整えている。フレージングはもっと切り詰めてシャキシャキいくのかと思ったら、意外にもテヌートを効かせ、よく歌っている。LP時代はどうしてもSNが稼げず、細部がもやもやしていたのだろう。そうしたもやもやが晴れてスッキリした感じといえばいいだろうか。各パートの分離やマスの響きもよく録られていて、リマスタリングの音質改善も十分感じられる。併録されている本命ブラームスは近々また。


手持ちの盤からアップした。<オベロン序曲>


同<オイリアンテ序曲>



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