バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調BWV1048



先週書いた記事で取り上げたバッハの管弦楽組曲第3番ニ長調。三シバリの第3番ということなら、こちらの3番も聴かないと…と思い出し、今夜はこんな盤を取り出した。


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バッハのブランデンブルク協奏曲第3番ト長調BWV1048。カール・リヒター指揮ミュンヘンバッハ管弦楽団による演奏。1967年録音。手持ちの盤は、ぼくら世代には布引きカートンボックスと銀色ラベルが懐かしくも神々しいアルヒーフ盤セット。ブランデンブルク協奏曲全6曲がLP2枚に収められている。ドイツプレス盤セットに日本語解説書と追加したもので、オリジナルの独語解説書も付いている。…と自慢げに書いておいてナンだが、このセットをどこで手に入れたか記憶にない。どこかの中古レコード店で買ったか、もうレコードは聴かないからという知人から譲ってもらったか定かでない。そして箱を開けて針を通すのも初めてだ。実はこの同じ録音は80年代初頭に出た廉価盤LPで持っていたので演奏そのものはそちらで親しんでいた。

古いレコードジャケット特有のカビ臭さを確認しながら箱を開けて盤を取り出すと、想像通り盤面にはカビや汚れが付着している。いつものならあまり気にせず針を落とすところだが、きょうは久しぶりに気合を入れて盤を水洗い。台所用洗剤とデンターシステム歯ブラシでやさしくゴシゴシ。幸い深い傷はなかったようで、ピカピカの盤面が蘇った。CEC_ST930の回転が安定したところで盤をセットし、オルトフォンSPUの針を盤面中ほどにある第3番の溝にゆっくりと下す。ごくわずかなサーフェイスノイズに導かれて演奏が始まった。

カンタータBWV174「いと高きものをわれ心より愛しまつる」のシンフォニアにも使われたアレグロ(第1楽章)のテーマがヴァイオリンのユニゾンで始まる。21世紀のスタンダードからするとやや遅めのテンポ、堂々とした響き、重心ののったアクセント…どこを取っても一時代を成したリヒター盤の演奏。半世紀前はこれがスタンダードだったなあという述懐と同時に、予想以上に生き生き活力あふれる曲の運びにあらためて感心してしまった。わずか2つの和音(Am→B7のフリギア終止)だけというアダージョ」をはさんで闊達なアレグロ(第2楽章)が始まる。推進力に満ちた音形がヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、BCとで交錯しながら時に競うように続き飽きさせない。

この第3番は他のブランデンブルク協奏曲と異なり管楽器を含まない。弦楽群だけの編成ゆえにバッハの音楽そのもののコアをより明確に感じられるように思うが、どうだろう。


このコンビによる映像作品。ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調アレグロ(第1楽章)。この演奏ではアダージョ部にリヒターのチェンバロによるカデンツァが挿入されている。


同 アレグロ(第2楽章)


お馴染みのネザーランド・バッハ・ソサエティによる演奏。ディナーミクの変化はよりクイックで効果的。アーティキュレーションも明瞭。このあたりが21世紀のスタンダードかな。



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