吉田慶子「コモ・ア・プランタ」



雨風が何日か続き、桜もすっかり散った。週末金曜日、身辺諸事情あって安穏と音楽を楽しめる状況でもないのだが、ふと思い出し、今夜はこんな癒しの一枚を。


202104_Yoshida_Keico.jpg

202104_Yoshida_Keico_Tanabe_Gtr.jpg


ウィスパーボイスでボサノバを歌う吉田慶子のデヴューアルバム「コモ・ア・プランタ」。2007年リリース。十年以上前、近所の大手スーパー閉店の際、そこに入っていたCD店の閉店セールで手に入れた。帯タイトルに「ただ始まって、ただ終わる美しいひととき」とあるが、まさその言葉通り。いつの間にかイントロのギターが始まり、そしていつの間にか次のトラックまでの静寂が訪れる。そしてもう一つ、このアルバムを手にした理由は、彼女が使っているギターがぼくの愛器と同じ田邊雅啓さん製作のギターだということ。ブックレットの末尾には、Keiko Yoshida plays Masahiro Tanabe hand made guitar.と記されている。実はそのことを田邊さんからも聞いていた。写真に写っているギターヘッドのデザインからして2002~2004年頃に製作していたロマニリョスモデルで、ぼくが使っている2004年作のものと同一のデザインだ。さらに興味深いことに、いくつかの曲ではあの長谷川きよしがジョイントしている。彼のヒット曲である「別れのサンバ」でオリジナルとはまったく違ったテイストながら、吉田慶子のボーカルを歯切れのよいギターでサポートしている。また全編に渡ってセンスのよいフレーズを繰り出す中村由利子のピアノも聴き逃せない。 花曇りの物憂い春に、こんなボッサを聴くのも悪くない。


手持ちの盤からアップ「別れのサンバ」 バックのギターは長谷川きよし


同 「また明日」 田邊ギターで弾き語り。


同 「決して」



■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
関連記事
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
03 | 2021/04 | 05
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
月別アーカイブ
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)