釣り糸を試す



かねてより気になっていた件の確認を試みた。


202106_3rd_String.jpg


90年代後半頃からだろうか、古楽器奏者や19世紀ギター愛好者が、細めの弦を物色する中、釣り糸に目を付け市販の弦の代わりに使うという試みが広まっていた。ぼくがギターを再開した2000年代初頭、ネットで様々な情報を見る中でそうしたトレンドにも触れ、いずれトライしてみようと思っていた。

このところ19世紀ギターに触れる機会は減ってしまったが、通常のモダンギター用の弦として、3弦だけフロロカーボン製の弦(サバレス:アリアンス)を張ることが多い。3弦以外には通常のナイロン製の弦を使うものの、やはり3弦だけはナイロン弦で問題になりやすい音のボケやサステインの短さを補う手段としてカーボン弦のメリットを感じる。もちろん楽器によっては2弦や1弦との音色差が気になることもあって、実際には3弦をカーボン弦に替えるかどうかはケースバイケースだ。そして3弦だけ単品でカーボン弦を用意しようと思ってショップのサイトをみると、この3弦1本の価格が400円近くすることに気付く。そこで登場するのが釣り糸だ。

カーボン(フロロカーボン)弦の先駆者サバレス社アリアンスのフィラメントが化学メーカー:クレハ(呉羽化学)から供給されていることはほとんど公知の事実で、ならばクレハの釣り糸からゲージを選んで…ということになる。同社のフロロカーボン製釣り糸は「シーガー」という商品名で様々な仕様がナインナップされている。今回はその中から「シーガープレミアム万鮪」というシリーズを選んだ。理由は3弦に相当するゲージがあることと、程々の長さの商品があること。サバレス・アリアンスの3弦ノーマルテンションのゲージが0.84㎜というころから、このシーガープレミアム万鮪の26号がジャストフィット、しかも30m巻という商品があるので、トライアル及び当面の使用にはちょうどお手頃ということになった。近所の上州屋へゴー!でもよかったが、ちょうど他の買い物のあったのでアマゾンに注文。翌日には到着してさっそく確認となった。

左:シーガー 右:アリアンス
202106_3rd_String_2.jpg


結論を急ごう…
音の違いはまったく分からない。少し前に手に入れた茶位ギターを使い、その2弦と3弦の位置にサバレス:アリアンスの3弦とシーガー釣り糸26号をそれぞれ張って比較した。厳密には2弦と3弦の位置に違いによる差異があるだろうが、ひとまず無視。見た目の違いは、シーガーが完全透明なのに対しアリアンスがやや乳白色。手触りは同じ。一旦調弦してから時間をおいた後の伸び具合(音程の下がり具合)も同じだった。音程精度も、12フレットのハーモニクスと実音の確認では双方ともほとんど一致していてまったく問題なし。呆気ないほど「アリアンスは、まんま、シーガー釣り糸」とあらためて合点した。これで単品300円超の3弦を注文することなく、30m巻≒30本分2300円也で当面の需要は賄えることになった。30本分はそれでも多いので知り合いのギター弾きに「使ってミン!」と送りつけようと思っている。そして次は、一般ナイロン弦のリプレイスとして東レ「銀鱗」にトライしてみようと考えている。


比較を録音してみた。フロロカーボン製のギター弦と同じ素材の釣り糸の比較。
サバレス:アリアンス (3弦0.84㎜)vs クレハ:シーガー(26号0.84㎜)
それぞれを2弦・3弦の位置に張った。A≒440Hz 弦長650㎜
同じ音形を2回、最初にアリアンス次にシーガーの順で弾いている。最後の方でわずかにビビりが聞こえるは駒側の弦末端が未処理だったため(スミマセン)。
弦を張り替えて比較というのは、オーディオの比較試聴同様あてにならないと感じている。音の記憶は曖昧だ。瞬時に切り替えないと…ということで、同じ楽器に比較する2本を張ることにした次第。



■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
関連記事
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
音楽とクラシックギターに目覚めて幾年月。道楽人生成れの果てのお粗末。

カレンダー
05 | 2021/06 | 07
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
月別アーカイブ
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)