バッハ「フーガの技法」
週明け月曜日。梅雨空ときどき晴れ間の今日この頃。本日も程々に業務に精励。帰宅後のマンネリ音盤ルーチンも相変わらず。今夜はこんな盤を取り出した。

グールドの弾くバッハ「フーガの技法」。例のボックスセット中の一枚。グールドが地元トロントの教会にあるオルガンを弾いている盤だ。ここでは未完に終わったフーガを含むバッハ最晩年のこの作品のうち、第1曲から第9曲までの取り上げている。
最初にこの曲を聴いたのは40年前。社会人になって毎月給料日にレコード屋へ走るのが楽しみだった頃、パイヤール室内管弦楽団の演奏する2枚組のLPを買い求めた。当時の最新録音で、フーガの醍醐味である各パートの織り成す音の綾、そして低音パートが静かに入ってくる際のオーディオ的な快感、そんなことを感じながらよく聴いた。
もともとフーガの技法は楽器指定のないオープンスコアで書かれていて、鍵盤楽器以外の様々形態でも演奏される。フーガの技法と名付けられている通り、音の建築のようなフーガという形式に関する様々な試みがなされた結果、ここで聴くことの出来る音楽の深さと宇宙的ともいえる広がりは、この曲以外では得られないだろう。さすがに、この曲を聴いているとグールドでさえ、演奏家の存在が消えそうに感じる。フーガとしての傑作に留まらず、クラシック音楽の傑作の一つと言われるのもうなづける。
この盤の音源。第1番から9番まで。
グールドの映像。第1~4番を弾いている。
弦楽合奏による第1~4番。
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