ベートーヴェンの魔笛ヴァリエーション



カレンダーを見るまでもなく、早いもので7月も下旬。関東は先日梅雨明け。暑い夏がやってきた。さて週末日曜日。きょうもちょっとした野暮用で日が暮れた。気温が高いと、僅かなことでもひと汗かいて疲れが伴う。仕方ない、もはやジジイの年齢だし…と独りごつ。一服しながら、こんな盤を取り出した。


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ピエール・フルニエ(1906-1986)とフリードリッヒ・グルダ(1930ー2000)によるベートーヴェンのチェロ作品集。1959年6月ウィーン・ムジークフェライン内の小ホール:ブラームスザールでの録音。手持ちの盤は70年代独グラモフォンのセカンドレーベル:ヘリオドールの国内廉価盤。十年程前の長野出張の折、駅前書店の店頭で開かれていた中古レコードワゴンセールで入手したもの。以下の通り、5曲のソナタと3曲の変奏曲がLP3枚に収められている。

・チェロ・ソナタ第1番ヘ長調 op.5-1
・チェロ・ソナタ第2番ト短調 op.5-2
・チェロ・ソナタ第3番イ長調 op.69
・チェロ・ソナタ第4番ハ長調 op.102-1
・チェロ・ソナタ第5番ニ長調 op.102-2
・「マカベウスのユダ」の主題による12の変奏曲 WoO45
・「魔笛」の主題による7つの変奏曲 WoO46
・「魔笛」の主題による12の変奏曲 op.66

先ほどから、この中の「魔笛」の主題による7つの変奏曲WoO46を聴いている。魔笛のバリエーションのもう1曲作品66とヘンデルの主題による変奏曲が初期の作品であるに比べ、この7つの変奏曲はチェロソナタの3番が作られる少し前の時期ということで、完全にベートーヴェンのスタイルが確立し、後世のぼくらがベートーヴェンらしいと感じる要素が盛り込まれている。 主題提示は変ホ長調8分の6拍子の設定で、チェロのオブリガードを伴ってピアノによって提示される。変奏に入ってからも、チェロの低い音域が積極的に使われていて、この楽器が持つ音色の魅力が十全に発揮される。ピアノとの絡みも巧みで、10分に満たない曲ではあるが、音楽はすこぶる充実していて素晴らしい。


この盤の音源(LP)。魔笛の主題による7つの変奏曲。


同 もう一つの魔笛。12のヴァリエーション作品66


リン・ハレルの弾く7つの変奏曲。



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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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