ビートルズ 「アビイ・ロード」
週末土曜日。昼をはさんで野暮用外出。午後三時を少し回って帰宅した。何はさておきエアコンをオン。幾分熱気が癒えたところで、少し前から気になっていたこの盤を取り出した。

あまりに有名なビートルズのアルバム「アビイ・ロード」。1969年発売。東芝音楽工業AP-8815。
ぼくは熱心なロックファンでもビートルズファンでもないのだが、中学生時代が1967~1969年で、ビートルズもローリングストーンズもクリームも、ラジオのスイッチを入れればヒットチャートでリアルタイムに流れていた世代。当時のヒット曲はひと通りインプットされていて、最近になって当時のアルバムを入手することもある。この手持ちのアビイ・ロードは20年程前、同世代の職場の同僚が「もう聴かないから」と譲ってくれたもの。何でも高校受験が終わった1970年春に買ったとのこと。同僚の歴史ながら、同世代ということもあって、この盤を取り出すと当時の空気感が蘇る。
第1曲「Come Together」に針を降ろし、プリアンプのボリュームをいつもよりやや多めに回す。出だしの「シュッ!」というシャウトが勢いよく飛び出してくる。そのあとに続くローエンドまで伸びる低音、生きのいいボーカル、飛び出してくるギターのリフ。「Come Together」と共にシングルカットもされてヒットしたB面の第1曲「Here Comes The Sun」ではキラキラときらめくようなギターのアルペッジョが部屋いっぱいに広がる。 この盤については多くのビートルズファンが語っているであろうから、ぼくなどが口を出す要素はまったくない。一つだけ感想を記すならば、この盤から出る音の一つ一つが実に新鮮だということだ。音楽の試みとしても、オーディオ的な音質の側面からも、半世紀経った今聴いても驚きの連続だ。
十年程前、リマスター盤CDが出た際に、このLP盤と聴き比べたことがあった。CDの特性を生かしたリマスタリングは一聴して低音の量感が圧倒的だったことを覚えている。おろらく半世紀前の一般的レコード再生のレベルを考慮したら、ここまでの低音をカッティングすることは不可能だったに違いない。中高音の分解能も際立っていて、このアルバムが持っている潜在的なポテンシャルを実感した。ビートルズのアルバムはその後もいくつかのリイシューが出ているようだが、寡聞にして不案内。しかし、この盤に限ってはいずれかのCDフォーマット盤を手にしたいと思っている。
「Come Together」 2009年リマスター盤。
同「Here Comes The Sun」
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