DIATONE 2S-305 vs AVALON ECLIPSE
先回の続き。オーディオあるあるで、一度手放した2S-305を再び向かい入れたという、おバカな話のその後。

2S-305が来てからAVALON ECLIPSEは物置代わり使っている別室に放置状態だったのだが、先日小型のキャスターを買って移動可能にし、2S-305と時々入れ替えて楽しむことにした。本来ならキャスターなど使わず、床にしっかり設置するのがベストだが、利便性優先。まあ、大目にみることにした。
写真で分かる通り、2セットを並べることも可能ではあるが、8畳の部屋では少々圧迫感がある。それと部屋の横幅いっぱいまで占有すると、ギターを入れているクロゼットの扉を開けるには、その都度スピーカーを移動させなければならない。結局セットするのはどちらかワンセットにすることにした。

先週末二つのセットを切り替えて聴いた。そのときの感じを手短かに記しておこう。
2S-305はやや古めで音数の少ない録音では非常にリアルな音が熱く迫ってくる。ジャズは最高。昭和歌謡も◎。80年代フュージョンも悪くない。低音は50Hz以下の低いところまで十分な音圧があって文句なし。一方中高音はややレンジの狭い鳴り方。音場よりも音像の明快さが優先される。周波数レンジが広く、音場が前後左右に広がる最新録音はその情報を伝えきれない。しかし、そうしたネガティブな要素は、軽量コーンと強力な磁気回路による反応の良さで帳消しされる。
AVALONのECLIPSEは一聴して「きれいな音」。特にオーケストラを聴くと、音場の広がり・奥行きを伴いながらも、各パートが明瞭かつ歪みなく聴こえてくる。同じ録音を2S-305で聴くのと比べると、録音年代がひと世代新しくなったのではないかと思う程だ。中高音のレンジ、指向性、歪特性等が優れているためと思う。低音は量感、ローエンド限界とも2S-305に負けるが、足らないなあと眉をしかめるほどではない。
よくよく考えてみると、2S-305が昭和30年代初頭に世に出て、平成に変わると同時に引退だから現役生活30年。Avalon_Eclipseも1990年に発売後10年程現役だったが、すでに開発当時からは30年と、引退時の2S-305と同等の年月が経っていることになる。現代のスピーカーは広いレンジと音場感の表現が重要視されることを考えると、Avalon_Eclipseの設計思想は今もそのまま通用するし、製品自体の能力も現在のモデルと比して、それほど遜色ないというのも大したものだと感じる。アナログ時代の日本標準vsデジタル時代の世界標準(の一つ)…というと大げさだが、あながち遠からず。その二つを手元における幸運に感謝しよう。
いつもギター録音に使っている小型のレコーダー(ZOOM社Q2n-4K)で2S-305の音を録音してみた。最近は「空気録音」というらしい(ちょっと違和感ある言葉だなあ)。オモチャのようなレコーダーなので予想以上に情けない音だし、こういう試みでスピーカーの音など分かるはずもない。しかしオーディオマニアの悲しいさがで、ついついやってみたくなる。まあ、ほんのお遊びということで…。AVALONとの比較ができればよかったが、その辺りはまたいずれ。
熱帯ジャズ楽団「Mambo Inn」 1分51~53秒付近では高橋ゲタ夫のベースが40Hz付近まで押してくる。
アントニオ・ヤニグロのチェロ フォーレ「夢のあとに」 1960年の録音でややテープヒスノイズが目立つ。
ファリャ「火祭りの踊り」 ガルシア・ナヴァロ指揮ロンドン交響楽団 元の録音そのものがイマイチ。
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