ジューン・クリスティ「サムシング・クール」
少し前から少々業務ひっ迫。夏休みもろくろく取らずに気付けば九月半ばだ。そんなにガツガツ働かなくても…もちろんそう思っているし、実際かつての勤め人生活ピーク時に比べたら、ユルユルなのだが、どうもこちらの処理能力、集中力共に低下してきたようだ。まあ、仕方ない。破綻しなければよしとしよう。さて、週末金曜日。今夜はジャズ。こんな盤を取り出した。

ジューン・クリスティ(1925-1990)の代表作とされ、今でも人気の高いアルバム「サムシング・クール」。50年代前半のモノラル録音。初出は10インチ盤だったようだが、その後数曲追加されて12インチ盤でリリースされた。手持ちの盤は80年代初頭に出ていた国内盤。御茶ノ水か新宿のディスクユニオンで手に入れた。収録曲は以下の通り。
Side_A
1.サムシング・クール
2.イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー
3.ロンリー・ハウス
4.今こそ夢のかなう時
5.ザ・ナイト・ウィ・コールド・イット・ア・デイ
Side_B
1.ミッドナイト・サン
2.アイル・テイク・ロマンス
3.ア・ストレンジャー・コールド・ザ・ブルース
4.アイ・シュッド・ケア
5.朝日のようにさわやかに
6.アイム・スリルド
ジャズに詳しいわけではないので解説めいたことを書くのははばかられるのだが、アニタ・オデイ、ジューン・クリスティ、クリス・コナーと続く、スタン・ケントン楽団おかかえの白人クールビューティの系譜ということなっている。当時の西海岸の腕利きを集めたというビッグバンドがバックを務め、時折メイナード・ファーガソン(tp)やバニー・ケッセル(g)なども加わる。そしてスタンダードの名曲がアルバムタイトル通り「クールな何か」という趣きで歌われていく。選曲そしてアレンジ、歌唱とも派手なところはなく、落ち着きと若干の渋さも加わって、中々味わい深いアルバムだ。黒人歌手のディープでソウルフルな歌唱とはまったく違う世界。豊かで明るく健全なアメリカという感じで、これはこれでいいものだ。
清楚でキュートなその容姿とは裏腹にとんでもない酒豪で、50年代後半にはアルコール中毒になって歌手生命を短命なものにしてしまったという。アルバムから聴こえてくる歌声はそんな気配はみじんも感じさせないのだが…
タイトルチューン「サムシング・クール」。
この盤には数年後(1960年)に同タイトルで再録されたステレオ盤がある。ステレオ盤のジャケットではジューン・クリスティが瞳を開けている。
「イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー」
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