ライナー&VPOのハンガリー舞曲・スラヴ舞曲



どうやら今年は残暑も程々に秋になりそうな気配でホッとしている。シルバーウィークの三連休が終わり、きょうあすは仕事。少々ひっ迫の業務月末進行にとって飛び石で休みが入るのは難有りだが、まあこれも天恵として良い方に解釈しよう。 さて、相も変らぬ音盤ルーチン。先日来のフリッツ・ライナーで思い出し、こんな盤を取り出した。


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フリッツ・ライナー(1888ー1963)がウィーンフィルを振ったブラームス:ハンガリー舞曲とドヴォルザーク:スラヴ舞曲のCD。1960年ウィーン・ゾフィエンザールでの英デッカ録音。当時すでに米国シカゴ響のシェフとして活躍していたライナーだが、時折訪欧の際にはこの盤のような録音も残した。収録曲は以下の通り。

 ブラームス/ハンガリー舞曲:第5,6,7,12,13,19,21,1番
 ドヴォルザーク/スラヴ舞曲:第1,3,8,2,1番

ハンガリー舞曲の演奏はいずれも速めのテンポ設定で一筆書きのような勢いを感じる。同時に、ハンガリー生まれのライナーにとってウィーンでこうした曲を振るのは故郷に戻った心持ちだったろうか、テンポダウンして歌わせる部分や旋律的な曲では十分濃い口の表現も併せて持つ。ビールで言えばキレもコクもある理想の塩梅だ。英デッカ黄金期の録音も素晴らしい。

ウィーンフィルの演奏もライヴのような緊張感と即興性にあふれ申し分ない。ウィーンというと貴族社会の典雅なイメージがあるが、ウィーンは欧州の中心に位置しオーストリア=ハンガリー帝国の首都として異文化・異人種が行き交う要所でもあった。こうしたスラヴの民族的要素が色濃い楽曲もウィーン情緒の一側面で、ウィーンフィルにとってはウィンナワルツと同じくらい自分達の音楽として共感して演奏したに違いない。時折みせる濃い口の表現とスケールの大きさにはそんな共感もにじみ出る。スラヴ舞曲は曲がやや大きい分、演奏もよりシンフォニックで、隅々まで整いながらスケール感も大きい。有名なホ短調作品72-2などは、フレーズの終わりにかけて後ろ髪を引かれるようにテンポが遅くなり、またフレーズの始めで気を取り直しように歌い出す。抑揚控え目ながら実にノスタルジックだ。


この盤の音源。ハンガリー舞曲第6番ニ長調(原曲は変ニ長調)。


同 ハンガリー舞曲第1番ト短調


同 スラヴ舞曲第1番ロ長調作品72


同 スラヴ舞曲第2番ホ短調作品72



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