ワルトトイフェル:ワルツ集



十月最後の週末金曜日。今週も相変わらず良き事悪しき事、あれこれあった一週間だった。仕事帰りに散髪をして帰宅。ひと息ついて…今夜は何も考えることなく入ってくる音楽を聴こうと、こんな盤を取り出した。


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フランス生まれの作曲家ワルトトイフェル(1837-1915)のワルツ集。写真のNAXOS盤には彼の代表的なワルツである「スケーターズ・ワルツ」や「女学生」他全9曲が収められている。あらためて聴くとやはりこの2曲が印象的で、人気になるのもうなづける。

スケーターズ・ワルツはぼくが小学生の頃、冬になるとテレビやラジオで盛んに流れていた。もちろんその頃はまだクラシックのクの字も知らない時期であったが、主部のワルツの旋律がいかにも氷上をすべるイメージにぴったりで、冬・氷・スケート・ワルトトイフェルとすり込まれた。「女学生」は出だしからして、おきゃんな女学生が飛び跳ねているようなイメージを抱く。同じワルツでも、ヨハン・シュトラウスファミリーの数々の曲と比べると、旋律も素朴で曲想も派手さはない。ウィーンの社交界ではなくて、もう少し庶民的なイメージといったらよいか。このNAXOS盤のアルフレート・ヴァルター指揮スロヴァキア国立コシツェ・フィルハーモニー管弦楽団による演奏は実直そのもので、もう少し遊びや優雅さがほしいところだが、ワルトトイフェルのワルツには、このくらいの素朴さがいいのかもしれない。


この盤の音源「スケーターズ・ワルツ」


同「女学生」


「女学生」1900年パリ万博出展のために作られたリモネール社製自動演奏オルガン。
山梨のこちらで聴けるそうだ



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マーラー交響曲第1番ニ長調「巨人」



先日ある知人が言っていた。「扇風機を片付け、代わりに炬燵を出した」…まったくだ。秋の風情はどこへやら、夏が終われば冬到来。一体どこの国だろうと思ってしまう程だ。気付けば十月も末。今月は少々慌ただしく過ぎた。来月はもう少し余裕が出来るはずだが…。そんなことは考えつつ本日も業務に精励。帰宅後一服して、こんな盤を取り出した。


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マーラーの交響曲第1番ニ長調。ラファエル・クーベリック( 1914-1996)指揮バイエルン放送交響楽団による1979年11月のライヴ録音。20年前、Auditeレーベルからリリースされたライヴ録音中の一枚。同じコンビによるマーラー第2番、第5番などもリリースされた。

マーラーに触れたのはクラシックを聴き始めて2年程たった70年代半ば頃だった。四畳半の下宿にセットしたこれ以上ないというくらいにチープなオーディオセット。貧乏学生としてはレコードを自由に買えず、FMエアチェックで録音したカセットでせっせと聴いたものだ。今思うと涙ぐましい程だが、結局あの頃が一番どん欲に音楽を聴き、頭と身体に定着した。マーラーの交響曲で最初に親しんだのは第4番。その後すぐに第2番や第8番などの大作に聴き入りようになった。復活や一千人…に繰り返し接していた当時、第1番はややかったるく感じたのだろう、あまり真剣に聴いた記憶がなかった。この曲の良さをしみじみ感じるようになったのは、その後随分経ってからのことだ。

実は少し前から旧友とのメール交換の中でこの曲が話題になり、久しぶりにこの盤を取り出した。昔からマーラー指揮者として定評があり、60年代には交響曲全集も完成させていたクーベリック。一方でスタジオでのセッション録音は燃焼度が低くイマイチという評価もあった。かつて70~80年代にFMで流される現地のライヴ演奏などを聴くと、万事に中庸な穏健派というレッテルが貼られる根拠は一体なに?と首をかしげる程、熱の入った演奏だった。そんなこともあって2000年前後、Auditeレーベルからリリースされた一連のライヴ録音は大そう話題になった。

このライヴ録音、60年代のスタジオセッションから大きく変容しているというところはない。全体として過剰な演出はないし、パートバランスや音響もよく整っている。同時に、細部の念の入れよう、取り分けテンポやダイナミクスの設定には、完成度の高いスタジオセッションの基本を引き継ぎながらも、ライヴならではの大胆さも加わっている。つまり完成度と即興性を併せもつ理想的な演奏だ。録音も優秀で、このコンビの本拠地ミュンヘン:ヘラクレスザールに響き渡る豊かなホールトーンと、同時によくブレンドされた弦楽群、チャーミングな木管群、低弦群がピアニシモで奏するピチカートの基音も十分聴き取れるなど、細部の解像度も良好。マーラーの交響曲を聴く楽しみを堪能させてくれる。


手持ちの盤からアップした。第4楽章の冒頭とフィナーレ。


同じコンビによる映像。この盤の録音と同時期(おそらく1980年)のものと思われる。


第4楽章フィナーレの聴き比べ



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ジミー・ヒース(sax)「Picture of Heath」



2S-305を再導入してからジャズやポピュラーを聴くことが多くなった。理由は簡単、2S-305から出る音がそうした音楽にマッチするからだ。以前も書いた通り、これまで使っていたAVALONのECLIPSEと2S-305を気分によって入れ替えて聴ける状態になったのだが、双方を聴き比べると、音数が多く音場の広がりが重要な要素になるクラシック(特に大規模な管弦楽曲)の再生には、2S-305よりAVALONが向いている。かつては2S-305ですべての音楽を聴いていて、それなりに満足していたのだが、こうして対照的ともいえるモデルを比べてみると、やはり向き不向きがあるなあと感じる。というわけで、今夜もジャズ。こんな盤を取り出した。


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サックス奏者にして作曲家のジミー・ヒース(1926~2020)のアルバム。ジミー・ヒースのテナーサックスとソプラノサックス、バリー・ハリスのピアノ、サム・ジョーンズのベース、ビリー・ヒギンズのドラムス。1975年録音。手持ちの盤は徳間音工の国内盤。これも例によって以前ネットで箱買いしたクラシックLP数百枚の中に、少しジャズも混ぜておきましょうと入れてもらった中にあったもの。

アンプの温まるのをしばし待ち、針を落としてボリュームを10時辺りまで上げる。盤は完全なミント状態で針のトレース音もなく、2S-305からいきなり音が噴き出した。アナログ最終期の万全のアナログサウンドだ。CDではこういう音が出ないなどと言うつもりは毛頭ないが、アナログでも負けない音が出ることは間違いない。

第1曲「For Only Minors Only」からノリノリのスウィンギーなサックスが飛び出す。続く「Body And Soul」では一転してリリカルなバラードプレイ。70年代半ばというと、モダンジャズ以降の実験的なアヴァンギャルドなジャズも少々色あせ、世はクロスオーヴァー、フュージョンの時代になりつつある時代。しかし、この盤は完全に60年代に戻ったかのような、オーソドクスでメロディアスなモダンジャズ王道サウンドが理屈無しに楽しめる。


A面の第1曲「For Only Minors Only」


B面の第1曲「Bruh' Slim」。ラテンビートとフォービートの融合。


2014年の音源。当時88歳のジミー・ヒースと若いメリサ・アルダナ(1985年チリ生まれ)との演奏。いい雰囲気!



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バッハBWV48「われ悩める人、われをこの死の体より」


久しぶりにバッハのカンタータ。少し前10月10日、教会暦の三位一体主日後第19主日に聴いたこの盤をあらためて取り出した。


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バッハのカンタータ第48番「われ悩める人、われをこの死の体より」。三位一体主日後第19主日(今年は10月10日)のためにバッハが作った曲(BWV5、48、56)の一つ。例によってブリリアント版バッハ全集中の一枚。曲は以下の7曲からなる。

 第1曲 コラール
 第2曲 レシタティーヴォ(アルト)
 第3曲 コラール
 第4曲 アリア(アルト)
 第5曲 レシタティーヴォ(テノール)
 第6曲 アリア(テノール)
 第7曲 コラール

第1曲のコラールは<ため息>音形を奏でる弦楽群によって始める。ほどなく合唱が入るが、かなり頻繁に転調を繰り返しながら進み、ため息音形によって強調される倚音と共に、どこか落ち着きのない不安が表現される。 続いてアルトのレシタティーヴォとコラール。ここでも次々と転調を繰り返し不安さは変わらない。第4曲アルトのアリアになって音楽はようやく落ち着きと安堵を取り戻す。ここではオーボエのオブリガートが終始寄り添い、それを下支えするチェロのフレーズと共にこのカンタータ中もっとも美しい曲が響く。続いてテノールがレシタティーヴォを語り、そのあと同じくテノールが第6曲のアリアを歌う。譜面を確認していないのではっきりしなが、このアリアは3/4拍子と基調としながら3/2拍子がヘミオラ風に入り組む。しかもここでも転調が頻繁に行われ、不思議な浮揚感がある。

ブリリアント版バッハ全集でカンタータを担当しているピーター・ヤン・ルーシンク指揮ネザーランド・バッハ・コレギウム他の演奏は、例によって細かな精度でメジャー団体には及ばない。器楽と独唱陣はおおむね及第だと思うが、ボーイソプラノがときに不安定となるのが残念。しかし、ヨーロッパの日常的なバッハ演奏として聴けば、これはこれで貴重な演奏だ。


手持ちの盤からアップ。 第1曲コラールと第4曲アリア。


ベルギーの古楽団体Le Concert d'Anversによる雰囲気のある演奏。



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J.C.バッハ 協奏交響曲ハ長調



淡々と日々過ぎる。昨年来のコロナ禍もすっかり日常になっていていいはずだが、中々そうもいかない。例えば…有給休暇の取得が以前に比べてずっと減った。中々休めない。あちこち少しずつボディーブローのように効いているのだろう。気付けば十月も下旬。天気の具合をみて休みを取り、紅葉求めてドライブでも行きたいところだが、どうやらそれも出来ないまま今月も終わりそうだ。さて、そんなことを言いながらも程々で仕事を切り上げ、いつもの時刻に帰宅。変わらぬ音盤ルーチン。今夜はこんな盤を取り出した。


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大バッハの末息子ヨハン・クリスチャン・バッハ(1735-1782)の交響曲集。米ノンサッチ原盤に日本語解説のリーフレットと帯と付けて80年代半ばにワーナーパイオニアからリリースされた盤。レスリー・ジョーンズ指揮リトル・オーケストラ・オブ・ロンドンによる演奏。収録曲は以下の通り。協奏交響曲では独奏にジェームス・ゴールウェイ(Fl)、テレク・ウィケンズ(Ob)、ウィリアム・アーモン(Vn)、ノーマン・ジョーンズ(Vc)が加わる。1968年録音。

Side_A
交響曲ニ長調 作品18-3
交響曲ホ長調 作品18-5
Side_B
協奏交響曲ハ長調 Terry289/4 フルート・オーボエ・ヴァイオリン・チェロと管弦楽のための

大バッハの子供たちの中では、W.F.バッハやC.P.Eバッハを並んで音楽家と大成したJ.C.バッハは、時代的にはハイドンやモーツァルトと重なる。特に若き日(幼き日)のモーツァルトと交流し影響を与えたことで知られる。オペラ作家としてロンドンで活躍し、またオペラの序曲を発展させたシンフォニアそしてシンフォニーの様式が確立される時期に多くの作品を残した。この盤ではそんな作風を代表する「6つの大序曲」作品18の中から第3番と第5番、そして1770年に作られたとされる協奏交響曲が収められている。

先程から聴いている協奏交響曲ハ長調。この曲が作られた18世紀終盤には、複数のソロ楽器を含む協奏交響曲が大いにもてはやされたと、ライナーノーツに書かれている。あらためてハイドンやモーツァルトの協奏交響曲の作曲年代をみるとまさにこの時期1770~90年に書かれている。曲は急・緩・急のセオリー通りの構成。第1楽章はソナタ形式で作られていて、第1主題、第2主題ともフルート、オーボエ、ヴァイオリン、チェロと、ソロ楽器が順に奏される。超絶技巧を競うような展開はなく、いずれも楽器もその持ち味を生かしながら穏やかなフレーズを提示する。技量の揃った仲間内で集って楽しんだことが容易に想像出来る曲想だ。

このところ、いわゆる前古典から古典と言われる時代の曲をあらためて聴いているが、ハイドン、モーツァルト等のビッグネームに隠れた多くの職業作曲家が活躍していたことを再確認する。そしてのそれらの作品がもつ「安心・安全」の古典派手法にいつも安堵しつつ、手垢にまみれていない新鮮さも感じ、大いに楽しんでいる。


協奏交響曲ハ長調 Terry289/4


交響曲ニ長調作品18-3 2つのオーケストラによってコンチェルト・グロッソのように進む。



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サラ・ヴォーン ウィズ クリフォード・ブラウン



先週の今頃は納期仕事のきわどい綱渡りでヒヤヒヤしていたが、何とか乗り切り、その後平常運転に復帰。きょうもいつもの時間に帰宅した。さてさて、次第に秋も深まり、夜半前のひとときは絶好の音盤タイムだ。今夜はジャズ。こんな盤を取り出した。


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サラ・ヴォーンがクリフォード・ブラウンのバックで歌う名盤。1954年のモノラル録音。収録曲は以下の通り。

Side_A
1. バードランドの子守歌
2. エイプリル・イン・パリ
3. ヒーズ・マイ・ガイ
4. ジム
Side_B
1. ユーアー・ノット・ザ・カインド
2. エンブレイサブル・ユー
3. アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー
4. セプテンバー・ソング
5. イッツ・クレイジー

スタンダード名曲を、名歌手が歌い、名手がバックを付けるという、まさに三拍子揃ったレコードだ。穏やかなスローないしはミディアムテンポにのって、サラ・ヴォーンがときにさらりと、ときにしっとりと歌い、クリフォード・ブラウン(tp)がリリカルなフレーズでヴォーカルを盛り立てる。名手ハービー・マンによるジャズには比較的珍しいフルートも新鮮だ。

「ジム」や「セプテンバー・ソング」でのウェットで深い表現、「ユーアー・ノット・ザ・カインド」や「イッツ・クレイジー」での軽くスウィングしたノリ、いずれも彼女でしか聴けない上手さ。これで酒がいけるくちなら、さらにいい気分になるところだが、いかんせん下戸ではどうにもなりませぬ。


「バードランドの子守歌」 絶妙の音程・軽いフェイクやヴィブラート・声質の使い分け…サラ・ヴォーンはいつ聴いてもタメ息が出るほど上手い。


「ユーアー・ノット・ザ・カインド」


「セプテンバー・ソング」



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セゴビア・コレクション第3集「ポンセ・ソナタ集」



週末日曜日。コロナ感染状況が一服していることに加えて、季節は秋たけなわで行楽日和…と思ったが、きょうは昼をはさんで寒冷前線通過。その後は一気に寒気流入、気温も15度を切って驚いた。シャツ一枚では肌寒く、ジャケットを羽織って野暮用外出。3時を少し回って帰宅した。ひと休みしながら、先日来の続きでこんな盤を取り出した。


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80年代終わりに当時のワーナー・パイオニアから出たセゴビア・コレクション全17巻中の1枚。先回先々回に続く第3集。アンドレス・セゴビア(1893-1987)が弾くマヌエル・ポンセ(1882-1948)のソナタを集めた盤。収録曲は以下の通り。

1.ソナタ・メヒカーナ 全4楽章 (1967年録音)
2.ソナタ・クラシカ(フェルナンド・ソル讃) 全4楽章 (1967年録音)
3.ソナタ・ロマンティカ(フランツ・シューベルト讃) 全4楽章 (1964年録音)
4.ソナタ第3番 全3楽章 (1955年録音モノラル)
5.「ソナタ・メヒカーナ」~アレグロ (別テイク1958年録音モノラル)

ギターにしか興味がない人、ギター音楽しか聴かない人にとってはそれほど不思議はないのかもしれないが、他のクラシカルな楽器の世界からみるとギターの世界は少々奇異なことがある。その一つがソナタという古典的様式を持った楽曲が取り上げられることが他のジャンルに比べて少ないことだ。例えばピアノの世界であれば、バイエルを終えてブルクミュラーに手をつける頃には、同時にソナチネ集も与えられる。そしてその後はハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンなどの古典期のソナタが必須課題なる。そういう段階を踏みながら機能和声と楽曲の様式感、音楽表現を会得することになる。 ところがクラシックギターの場合、ひと昔のメソッドだとカルカッシ教則本をざっと通し、その後はカルリやソル、ジュリアーニ等のエチュードのいくつかやると、いきなり近代のヴィラ・ロボスやタレガに飛んだりする。ソナタ形式を学ぶ機会がない場合すらある。ソル、ジュリアーニの他、ウィーン古典派のディアベリ、マティエカ他にも古典期ソナタはもちろんあるが、その数は他の楽器に比して多くはない。多くはないが、ソナタ形式を習得する題材として事欠くということもないだろう。にもかかわらず、プロアマ問わず多くのギター弾きは(教える側も含め)、これらを積極的に取り上げようとしない。

そんな中にあって近代に位置するマヌエル・ポンセのソナタは貴重だ。この盤にはポンセのソナタが4曲納められていて、いずれも3ないしは4楽章形式の古典的様式にのっとりながら、近代的な和声感をもった充実したソナタが楽しめる。曲名や副題の通り、ポンセの故郷であるメキシコの民族的な主題を元にしたり、古典期やロマン派期の作風を模しながら、その中に近代作曲家らしいポンセの巧みな構成やフレーズ、和声が盛り込まれている。中でもソナタ第3番は他の2曲のように副題がなく、ポンセ自身のイメージがもっとも明確に出ている曲だろうか。ラテン系らしいフレンドリーなメロディーながら明るい太陽のラテンからは遠い。どこかほの暗く、抒情に満ちている。第2楽章「シャンソン」は憂いと哀愁を湛え、とりわけ美しい。


この盤の音源で「ソナタ・メヒカーナ」


セゴビアの弾くソナタ第3番の第2、3楽章。この盤の録音とほぼ同時期1955年のライヴ音源のようだ。


ソナタ第3番の全楽章。ユロス・ベイリックというギタリスト。



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Author:マエストロ・与太
音楽とクラシックギターに目覚めて幾年月。道楽人生成れの果てのお粗末。

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