シューマン交響曲第4番ニ短調
年末年始の休みはこれといったこともなく、市内の神社に形ばかりの参拝をして新年スタート。寒波到来で寒さ厳しきながら穏やかな休みだった。昨日から仕事が始まり、きょうはすっかり平常運転。いつもの通りの一日となった。夜の音盤ルーチンも変わらず。令和四年にちなんだナンバー4シリーズ。今夜はこんな盤を取り出した。

シューマンの交響曲第4番ニ短調。クラウス・テンシュテット(1926-1998)指揮ベルリンフィルハーモニーよる演奏。1980年、ザビーネ・マイヤー入団騒動でカラヤンとベルリンフィルの関係にすきま風が吹き出す前年の録音だ。70年代半ばに西側デビュー以降、ドイツ伝統の音楽作りで世界中から客演依頼を受けたテンシュテットは、この盤を含めベルリンフィルといくつかの録音を残した。そのいずれもが当時の彼の評価を見事に体現した名演だ。
カラヤン時代後期のベルリンフィルは往時の伝統を持ち合わせ重厚かつ深い響きを保つ。テンシュテットはアンサンブルの整理整頓よりも音楽の持つ深さとエネルギーの表出に傾注。ベルリンフィルもそれに応えて重量級の趣きここに極まる。音楽の重みに耐えかねて、さしものベルリンフィルもアインザッツ不揃いとなるも、それを意に介さず突き進む。第1楽章序奏からエネルギーに満ちた弦楽群、随所でのホルン強奏、ピアノからフォルテへ雪崩を打つようなトゥッティのエネルギー。第2楽章の静寂とロマンティシズム。第3楽章から終楽章にかけての衰えない推進力。いずれもこのコンビによってのみ成し遂げられた稀有な名曲名演だ。
手持ちの盤からアップ。第1楽章。
カラヤンとウィーン交響楽団による第1楽章冒頭の練習風景
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