ステイシー・ケント「LOVE IS...The Tender Trap」



週半ばの木曜日。今夜はジャズ。こんな盤を取り出した。


202203_Stacey_Kent.jpg


ステイシー・ケント(1965-)。ニューヨーク生まれで英国を中心に活躍する女性ヴォーカリスト。このアルバムは90年代から人気を得始めた彼女の初期のアルバムで1998年にリリースされている。往時のサラ・ヴォーン、エラ・フィッツジェラルド、カーメン・マクレイといった、とうの昔に評価も定まり、アルバムも何回も再発されている歌手の盤と違って、新人に近い歌手のデビュー盤はときにハズレとつかまされることもあるのだが、この盤はアタリの一枚だった。

1曲目のタイトルチューン「テンダー・トラップ」の出だしから、その特徴的な声にひきつけられる。声質も歌詞の発音も実にクリアで、小さな音量で聴いていても耳によく届く。少し鼻にかかったような軽めで、ちょっと舌足らずの声がなかなかチャーミングだ。それでいて甘ったるく媚びる一歩手前でコントロールされた歌いっぷりで、おやじジャズファンは彼女のテンダー・トラップに落ちてしまうこと間違いなしだ。 加えて、バックのインストゥルメンタルがまたいい感じ。テナーサックスを吹くジム・トムリンソンはステイシーの夫君だそうだ。リズムセクションも重くならず軽快にスィング。ガーシュイン作曲のゼイ・オール・ラフドなど聴いていると、下戸のぼくもN.Yのクラブで一杯引っ掛けている気分になる。


この盤の音源。「テンダー・トラップ」


サックス吹きの夫君ジム・トムリンソンのギターでリラックスして歌う最近の様子


「ワンノートサンバ」



■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
関連記事
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
02 | 2022/03 | 04
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
月別アーカイブ
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)