ロメロ・ギター四重奏団



あれよあれよという間に三月も終わりに近付いた。減少しつつも先行き不透明なコロナ禍、予想外にてんこ盛りの新年度業務… 今年も桜をめでる余裕のない新年度を迎えそうだ。いささか意気消沈の水曜日。帰宅後ひと息ついて、ちょっと気分をアップさせようかと、こんな盤を取り出した。


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ロメロ・ファミリーによるギター四重奏。取り出した盤のは1975年録音の一枚。収録曲は以下の通り。いずれも近現代スペインの音楽で、スペインと聞いてイメージする民族的な旋律やリズムにあふれる。どれも肩肘張らずにエンターテイメントとして楽しめる娯楽性の強いアルバムだ。

ヒメネス:「ルイス・アロンソの踊りと宴」よりホタ(ぺぺ・ロメロ編)
ムニョス・モリェーダ:三幅対 全3曲
モレノ・トローバ:版画 全8曲
マディス:ダンサ・ラプソディカ

A面最初のトラックに入っているヒメネス「ルイス・アロンソの踊りと宴」のホタは、元はサルスエラ用のオーケストラ曲。ここではぺぺ・ロメロによる編曲版が使われ、文句なく楽しい演奏を聴かせてくれる。モレノ・トローバの全8曲からなる「版画」は1973年にトローバがロメロファミリーのために書き下ろした作品。ギターも4本くらいまでのアンサンブルは音響的に効果的な使い方が出来るのだろう、このトローバの曲も民族的かつ抒情的な雰囲気が素直に出て悪くない。 世にギターカルテットはいくつかあるが、生粋のスペイン流、しかも血縁による一体感をもつロメロ・ファミリーは、今では貴重な存在だ。


ロメロ・ファミリー50周年のライヴ演奏でヒメネスの音源があったの貼っておく。親父さんも亡くなり、アンヘル・ロメロが抜けて長男の息子が加わったりとメンバー入れ替えがあったあとの頃だ。


モレノ・トローバ「版画」全8曲 スコア付き音源



ロメロ・ファミリーを追ったドキュメンタリ



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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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