ツィマーマン&ラトルのブラームス



月があらたまって令和四年卯月。月は変われど道楽生活は変わらず。今夜も格別の趣向もなく、先日来の春のブラームス祭りの続きで、こんな盤を取り出した。


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クリスチャン・ツィマーマン(1956-)が弾くブラームスのピアノ協奏曲第2番ニ短調。サイモン・ラトル(1955-)指揮ベルリンフィルハーモニーのバック。2003年録音。滅多にレギュラープライスの新譜を買うことはないのだが、この盤はツィマーマン20年ぶりの再録音(前録音は1983年バーンスタイン&VPO)ということと、ラトルがベルリンフィルのシェフに就いた直後の録音ということもあって手にしてみた。

何度聴いてもシブいコンチェルトだ。第1楽章を通じて展開される厳格な響きと繰り返されるトゥッティのトリルは、亡くなったシューマンへ恩義と、残されたクララへの恋慕との入り混じったものとされる。作曲当時弱冠23歳の思いのたけが複雑な音楽となって表出している感じだ。第2楽章は穏やかな慰安に包まれるが、耳を引くキャッチーなメロディーだけで聴かせるものではない。冒頭、ベルリンフィルの分厚いオーケストラサウンドが素晴らしい。第3楽章は後年のブラームスの協奏曲にみられるラプソディックなフレーズに転じ、中盤バロックフーガ風の展開もみせつつも厳しさの底流は変らず。時おり現れる穏やかな副主題にホッと安堵する。

この盤はもっぱら熟年となったツィマーマンとラトル&ベルリンフィルの音が聴く要素が大きい。バーンスタインとの旧録音は持ち合わせていないが、ツィマーマン自身は満足していなかったと、ライナーノーツに書いてあった。対向配置を取るラトル&ベルリンフィルのバックは各パートの分離がよく、広がりのある音ながら曖昧なところがなく申し分ない。


この盤の音源。第1楽章


同 第2楽章。この曲のそしてこの盤の聴き処の一つ。冒頭1分50秒間の分厚いオケの音。特に左奥から聴こえてくる低弦群の響きは最高だ。



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