加藤知子のバッハ無伴奏



新年度早々ちょいと慌ただしい日が続いている。週明け月曜のきょうも朝からフル回転。気付けば夕刻になっていた(ふ~ッ)。こんなことを繰り返しながら、ここ数年が過ぎた。日本国政府指針に従い70歳まで働こうかと思っていたが、先月三月いっぱいで仕事を辞めた同僚たちを見ていると、自分もそろそろ潮時かとも思う。さてさて、それはともかく今夜はどうする…と思いながら音盤棚をサーチ。先日聴いたムローヴァのバッハで思い出し、こんな盤を取り出した。


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1982年のチャイコフスキーコンクールで第2位となった加藤知子のバッハ無伴奏作品のアルバム。お馴染みの日本コロンビアのクレスト1000シリーズ。1999年から2000年にかけて山梨県牧丘町民文化ホールでの録音。手元には彼女がアコーディオンと協演してバッハやピアソラを演奏している盤、エルガーの小品集などがある。十数年前、当地に来演した際、群馬交響楽団とのチャイコフスキーを聴いたことも思い出す。今夜は収録された6曲のうち、パルティータ第2番を選んでプレイヤーにセットした。

パルティータ第2番ニ短調は終曲にシャコンヌを配することで有名だが、ぼくはこの2番の第1曲アルマンドがことのほか好きだ。上下降するニ短調のスケールでこれほどのイマジネーションにあふれる曲を作るバッハの才をあらためて感じざるをえない。加藤知子の演奏は高音部と低音部の引き分けが明確で、あたかも多声部を持つ楽器のように聴こえてくる。続くクーラントはややゆっくりとしたテンポで丁寧に弾き進める。クーラント独自の付点のあるリズムも弾むような上下動ではなく、どちらかといえば横のメロディーラインに留意した解釈だ。ジーグも決して急がず実に丁寧かつレガート。そして終曲シャコンヌ。冒頭のテーマがたっぷりとテヌートを効かせて提示される。変奏に移ってからも曲の運びは終始落ち着いていてテンポを煽ったり、強く感情移入することもなく淡々と進む。ニ長調に転調したあとのテーマはほとんどノンビブラートでごく静かに提示される。総じて静寂感が全曲を支配する演奏だ。しかしその静寂であるがゆえに、熱っぽく激しい演奏より一層内に秘めた覚悟のようなものを感じさせる。

手持ちの盤からアップ。パルティータ第2番ニ短調から「アルマンド」


同 パルティータ第3番ホ長調から「ルール」



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