ブルックナー交響曲第2番ハ短調



異例に早い梅雨明けで驚いたが、気付けば暦も今年前半が終わった。暑い暑いと言いながらも夏は過ぎ、やがて秋風が…というのはさすがに少々気が早いか。 さて七月最初の週末土曜日。例によって野暮用少々。あたふたと一日終える。節電を気にしながらもエアコンをオン。ひとしきり冷えたところで、こんな盤を取り出した。


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ブルックナー交響曲第2番ハ短調。オイゲン・ヨッフム(1902-1987)がバイエルン放送交響楽団とベルリンフィルを振って1960年代半ばに作った交響曲全集中の一枚。第2番のオケはバイエルン放響で1966年ミュンヘン・ヘラクレスザールでの録音。ノヴァーク版。手持ちの盤はかれこれ三十数年前、知人がウィーン旅行の土産にと現地で買ってきてくれたセット。荷物が大きくなる海外旅行でこんな全集セットのLP盤を持ち帰ってくれたことに感謝している。お馴染みの黄色のレーベルにはMade in Austriaの文字が刻まれていて、今となっては貴重な思い出の盤だ。

ブルックナーの2番交響曲というと、余程熱心なブルックナーファンでもない限り馴染みは少ないだろう。多少順番の前後はあるにせよ、大方は第4番に始まり第5番、そして7,8,9番と進み、次の選択肢は第3番あたりというのがクラシックファンの歩む道だ。かくいうぼくも二十代前半にそんな順序で聴いてきた。第2番も学生時代にFMエアチェックしたテープで聴いていたとは思うが、格別印象に残ることもなかった。あらためて通して聴いたのは後年このヨッフム盤を手に入れてからだ。そんなこんなで、たどり着くには少々時間がかかるのが常の第2番だが、こうして聴いてみるとやはり中々面白い。

ブルックナーの交響曲はしばしば田園の逍遥に例えられる。大きな変化や絶景があるわけでもない、ありふれた田舎道を歩きながら、道端に咲く素朴な花々や鳥たちのさえずり、小川のせせらぎや深い森のしんやりとした空気、そうしたあれこれを五感で感じる…そんな例えを持ち出されることが多い。この第2番はそうした例えに、他の人気曲以上に相応しいのではないかと、こうしてあらためて聴きながら感じる。
第1楽章はハ短調の調性ながら曲想は明るく変化に富んでいて、聴いていて気分が軽快になる。初めてブルックナーに触れる人も違和感なく楽しめるように思う。第2楽章はまさに田園の逍遥だ。歩を進めるような音形にのって穏やかな旋律が歌われ、時折り自然界からの便りを思わせるフレーズが聴こえてくる。第3楽章のスケルツォはいかにもブルックナーと思わせる曲想で単純な構成ながら飽きることがない。

先回の記事に書いた「草津音楽アカデミー」今年8月のコンサート(及び高崎でのプレコンサート)で、この曲が取り上げられる予定だ。


この盤の音源。第3楽章スケルツォ


同 全4楽章。手持ちのLP盤より格段にクリアな音だ。


パーヴォ・ヤルヴィとNDRエルプフィルハーモニー管(北ドイツ放響)による演奏。2019年



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