アルベルト・ラ・ロッカ(G)からのメール



少し前から興味を持っているアーネスト・シャンド(英1868-1924)のギター曲。そのシャンド作品の三枚組CDをリリースしたのが、イタリアのギタリスト:アルベルト・ラ・ロッカだ。シャンド作品を網羅的に取り上げた姿勢と、YouTubeで聴けるロッカの演奏に感心したこともあって、彼のサイトに記されているアドレスにメールしたところ、すぐに返信があった。内容は以下の通り(グーグル翻訳を多少手直し)。


202209_Shand_Yates.jpg


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親愛なる与太さん
シャンドの音楽に対する私の解釈・演奏について、素敵な言葉を書いてくださってありがとうございます。本当に感謝しています! シャンドの音楽は日本だけでなく全世界にも知られているわけではありません。しかし、私の貢献がこの偉大な作曲家をより多くの聴衆に知らせるのに役立つことを願っています。

与太さんが手に入れた現代ギター社の楽譜の他、メルベイ社から23曲を収めた曲集(現在では品切れ)があります。インターネット上でもいくつかのアーカイブが見られます。しかし、あなたにとって最も興味深いのは、Stanley YatesがShandの完全な「生き残った」作品を出版しようとしているということです。今後数ヶ月以内に入手可能になるはずです。
YouTubeで聴いたあなたのLégend op.201の演奏は本当に良いパフォーマンスです。私が提案したい唯一のことは次のとおりです。 Peter Jermer (現代ギター版) は多くの音楽素材を変更しました。アーネスト・シャンドのような偉大な作曲家は、修正したりする必要はないと思います! 実際、Jermerのすべての変更はオリジナルよりもはるかに悪いと思います。幸いなことに、その曲集の終わりにはオリジナル版の小さな複製スコア(かつてショット社から出ていた楽譜のファクシミリ)が載っているはずです。私はそれらのスコアからプレーしました。あなたも同じことをすべきです。そして、あなたがそれについてどう思うか教えてください。

今後ともよろしくお願いいたします。敬具
アルベルト・ラ・ロッカ
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=


…といった次第。ぼくが送ったメールには、ロッカがシャンドを取り上げたことや、その演奏の節度ある解釈、10弦ギターを駆使した美しい音色などへの賛辞を書いた。ついでにぼくの下手くそな演奏リンクも添えておいた。ロッカの返信の中で注目したのは、スタンレイ・イェーツ編の新しい曲集が出版されるという情報だったが、その後8月末にリリースされたようで(写真)、現在は米アマゾンサイトで入手可能。ぼくもさっそく注文したので、近々到着するのが楽しみだ。

分野を問わず、現代のアーティストにはSNSを駆使している人が多い。今回のように気安く送ったメールやメッセージにも返信があることも珍しくないように思う。YouTubeでお気に入りの演奏家がいたら応援を兼ねてメッセージを送ってみると意外な交流が始まるかもしれない。


ロッカによるシャンド作品の演奏はブリリアントクラシックスのYouTubeチャンネル等にある。以下にいくつか貼っておこう。
「Valse legère」


「Prelude et Impromptu」


「Autumn Leaves」



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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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