クリュイタンスのベートーヴェン第二



月があたらまって令和四年霜月十一月。あれあれと思っているうちに、今年も残すところ二ヶ月となった。相変わらず業務そこそこ多忙。先月もヒヤヒヤもので何とか乗り切った。きょうも程々に仕事をし、夜7時からの町内自治会の会合に滑り込みセーフで出席。8時半を回った頃に帰宅した。アクセス数だだ下がりの本ブログ。めげずに今夜も更新。少し前に聴いたワルターのベートーヴェンで思い出し、そのうち聴こうと思っていたこの盤を取り出した。


202211_Cluytens_LVB2.jpg


アンドレ・クリュイタンス(1905-1967)とベルリンフィルによるベートーヴェンの交響曲第2番ニ長調。手元にはこのコンビによるCD盤全集もあるが、今夜は半世紀前の懐かしい盤を取り出した。アラカン世代以上にはお馴染みのEMI音源セラフィムシリーズシリーズ。このシリーズは70年代に何度かジャケットを変えてリリースされた。クリュイタンスとベルリンフィルのベートーヴェン、バルビローリとウィーンフィルのブラームスなど、魅力的なラインナップだった。惜しむらくは緑色のジャケットだけが廉価盤のチープさを物語っている。このコンビによるベートーヴェン交響曲全集は1957年から60年にかけてベルリンのグリューネヴァルト教会で録音された。当時グラモフォンがベルリン・イエスキリスト教会をしばしば使ったの対し、EMIはグリューネヴァルト教会でのセッションが多かったと聞く。

それにしてもこの盤で聴けるベルリンフィルの音は素晴らしい。弦楽群の分厚く重い響きはベートーヴェンに相応しく音楽のそこここにウェイトをのせてくれる。それでいてEMIの録音ポリシーもあってか、中高音のしなやかさも兼ね備えて美しく歌う。木管も金管もやや遠くに定位し、弦楽群とブレンドした響きが部屋に満ちる。ベルギー生まれのクリュイタンスは仏系指揮者ということになっているが、幼少期には父からドイツ語やゲルマン文化の薫陶を受けたという。この録音当時、クリュイタンスのベートーヴェンチクルスは大そうな人気であったというし、仏系指揮者としては初めてバイロイトにも登場している。そんなクリュイタンスがベルリンフィルをしなやかに歌わせ、ときに熱くドライブする。まだカラヤン色に染まる前のベルリンフィルは低弦群のアインザッツが遅め、かつ深く響く。この演奏がもし独グラモフォンでなされていたら、いささかもたれ気味の響きになっていたかもしれないが、EMIの録音はヴァイオリン群の中高域など、現代的視点でみると少々歪やざらつきがあるものの、総じてしなやかかつ解像度が高く、それが深い低弦群の響きにうまくのって素晴らしい響きを形成している。


この盤の音源。とりわけ美しい第2楽章は12分52秒から。


高関健指揮群馬交響楽団による第2楽章。手持ちの盤からアップしたもの。



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