アリシア・デ・ラローチャのスペイン物



週明け月曜。きょうもいつも通り出勤。程々に仕事していつもの時刻に帰宅した。年末感ゼロの師走の晩。今夜も続けてこの盤を取り出した。


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先日来続けて聴いている「20世紀のグレイト・ピアニスト」シリーズ中の一枚。アリシア・デ・ラローチャ(1923-2009)の弾くスペイン物を2枚に収めた盤だ。この盤、ラローチャの演奏を聴く意味合いはもちろんだが、その前にスペインの古典から近代にかけての作品を網羅している選曲がまず秀逸だ。スペイン物というと、とかくイサーク・アルベニスやグラナドス、ファリャなど近代スペインの作曲家が取り上げられることが多い。しかし、この盤ではそれらのスペイン近代の定番に加え、18世紀後半から19世紀に活躍して古典期の作曲家、マテオ・アルベニス(1755-1831)やアントニオ・ソレル(1729-1783)の作品が聴ける。加えてハルフテルやモンポウの代表作も収録されていて、ピアノを通してスペイン音楽を俯瞰するには好適のアルバムに仕上がっている。

ラローチャにとっては、もちろんこうした収録曲は「お国物」となるわけだが、天才少女としてスタートしたキャリアの中で彼女はモーツァルトやシューマンなどのウィーン古典派の曲も得意としていた。それ故か彼女の弾くグラナドスのスペイン舞曲やI・アルベニスなどの作品は実に整然とした古典的様式感の上に成り立っていて格調が高い。背筋が伸びていると言ってもいいだろう。それでいてスペイン物らしい情緒にも不足はない。

グラナドスやI・アルベニスの作品はギター弾きにとっても馴染み深いものが多いが、ギターで弾くそれらの編曲物の演奏はとかく情緒的で、ときにコブシが効きすぎることがある。ぼくも含めギター弾き諸兄諸姉は、ラローチャの弾くスペイン物を聴き、手垢にまみれていない解釈を参考にすべし…といったところだろうか。


この盤の音源。マテオ・アルベニス(1755-1831)のソナタニ長調。


この曲はギターにもアレンジされていて、ギター弾きには馴染み深い。


同曲 「カスタネットの女王」ルセロ・テナ。


ソレル(1729-1783)のソナタニ長調。ドメニコ・スカルラッティに師事したソレル。曲想も似ている。



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