熱帯ジャズ楽団「September」



降ったり晴れたり…梅雨入りにはまだしばらくあるだろうが、すっきりしないなあと思いつつ音盤棚を眺めていたら、この盤が目に入って取り出した。


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以前何度か書いた通り、ぼくは暑さ、そして夏が苦手だ。赴任地は極北か熱帯かと言われたら、迷わず北の地を選ぶ。でも夏にはちょっとした憧れもある。若い頃、海だ山だと酔狂に遊びまわる連中を尻目に、どうせオレには無縁だぜと斜に構えて、暗くギターを弾いていた。内心はポニーテールの似合うガールフレンドと明るく海岸沿いをドライブして、トロピカルなレストランで夕日を見ながら食事をして…と妄想猛々しく思っていたのだ。しかし、いずれもかなわず地味な勤め人を続ける人生となった。男ばかりの高校でネクラな青春を過ごしたことと、酒が一滴も飲めないことで、どれほど人生損をしているが計り知れないのだ。 そんなことを何度も考えながら人生六十年余。もはやかなわぬ夢を追うの諦め、気分だけでもと、時々ホットなラテン音楽が聴きたくなる。

熱帯JAZZ楽団は、パーカッション奏者で元オルケスタ・デ・ラ・ルスのカスロス菅野が1995年に結成したラテンジャズビッグバンドだ。これまで十数枚のアルバムを出しているが、手元にはデヴューアルバムの「ライブインヨコハマ」ほか数枚がある。このバンドの魅力はなんといっても、ドラムスの神保彰(初代)、高橋ゲタ夫のベース、トランペットの松島啓之ほか実力派メンバー揃えた抜群のテクニックとグルーヴ感だ。どのアルバムも音が出て数秒後には、気分は夏の太陽が降り注ぐ白い砂浜へワープしてしまう。写真のセカンドアルバム「September」は彼らのメジャーデヴューアルバムで、アース・ウインド&ファイアーのアルバムタイトルチューンのSeptemberから、ミッション・インポッシブルまで、ノリノリのラテンビッグジャズの醍醐味にあふれている。


この盤の音源「Caravan」


「September」@ライヴ


同 カルロス菅野が歌う 「Flamingo」



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プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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