チョイと宅録 E・シャンド2題
アーネスト・シャンド(英1868-1924)の作品に興味をもってからちょうど一年になる。

YouTubeでアルベルト・ロッカが演奏にするシャンド作品に触れたのが直接のきっかけだった。その後、運よく楽譜を手に入れ、更に昨夏にはシャンドの作品がまとまった曲集が出版されるなどして、シャンドがちょっとしたマイブームをなった。シャンドの作品は趣味のよいサロン風作品のオンパレードといってよく、その後も折に触れ楽譜を開いては楽しんでいる。

ここひと月ほど、トローバのソナティナばかりさらっていたのだが、今週になって小休止。箸休めといってはナンだが、シャンドの曲集をあらためて開き、その中から2曲を選んで録音を試みた。すでにシャンドの作品にあたっている輩は先刻承知のことと思うが、一見さらりと心地よい音を奏でるシャンド作品だが、仔細にみていくと思いのほか高い技巧や表現力を要するところも多い。今回選んだ2曲はいずれも耳に馴染むフレーズをもち、思わず鼻歌で歌いたくなる作品だ。
A Forgotten Strain(忘れられたメロディ) はニ長調4分の2。ハーモニクスによる序奏のあと明快なメロディーが出る。中間部は4分の3拍子に転じてテンポも少し上がって動きを伴う曲想になる。半音階を伴う和音の経過句をはさんで最初のフレーズに戻り、最後はテンポを上げた短いコーダ風のフレーズがあって終止する。
Prelude et Impromptu(前奏曲と即興曲)はホ短調4分の4。即興風の序奏(前奏曲)のあと、はずむようなリズムにのって印象的な短調メロディーが出る。ナポリ6度を使って終止したあと、二つめのモチーフが出る。中間に挟まれた下降半音階の和音による経過句が印象的だ。冒頭の主題に戻ったあと、下降半音階を交えた短いコーダ風のフレーズを繰り返し、最後はメジャーコードで終止する。
いつものレコーダーをセットするのさえ面倒で、譜面台に置いたスマートフォンで録画。マイクはモノラル仕様かつかなり歪みがのる。加えてリバーブの厚化粧を施しているので、まともなヘッドフォン・イヤホンでは粗が目立ち過ぎるだろう。もちろん演奏そのものも、あちこち不手際はそのままの録って出し。いろいろお粗末ご容赦下さい。
A Forgotten Strain(忘れられたメロディ)
Prelude et Impromptu(前奏曲と即興曲)
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