J.ヨアヒム ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品11



きょうで11月も終わり。ひと月後には大晦日そして正月。それにしても加齢ゆえの恐ろしき時間感覚…なんて早いのだ。さて、残された健康寿命を全うすべく、だらだらと音盤道楽。きょうはこの盤を取り出した。


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ヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907)作曲のヴァイオリン協奏曲ニ短調作品11。アーロン・ロサンドがソロをとり、ジークフリート・ケーラー指揮ルクセンブルク放送管弦楽団がバックを付けている。1971年12月録音。手持ちの盤は1972年にワーナーパイオニアから出たVOXレーベルの盤。20年程前にネットで箱外したLPの中に入っていた一枚。そういえば、最近話題のヴァイオリニストHIMARI(吉村妃鞠)の母親吉田恭子がこの盤でソロを弾いているアーロン・ロザンドの愛弟子だったと、何かで読んだ。

ヨアヒムはあらためて説明するまでもなく、ブラームスをはじめいくつかのヴァイオリン協奏曲の初演者として、また多くのヴァイオリン協奏曲の献呈を受けたり、カデンツァを書いた演奏家としてつとに有名だ。19世紀のど真ん中を数十年間に渡って君臨した偉大な音楽家といってよい。作曲家としては三つのヴァイオリン協奏曲他を残したが、いずれも今日演奏されることは稀だ。この盤の二短調の協奏曲(第2番と称される)はそんな作曲家としてのヨアヒムの作品の中では比較的メジャーな位置にあるようだ。

<ハンガリー風>という副題が付いていて、全編ハンガリー民謡、あるいはハンガリーのジプシー風のフレーズが使われている。第1楽章は曲の過半を占める大きな楽章で、ここではジプシー風フレーズと同時に19世紀後半のロマンティシズムに満ちた、ときにブラームス風の響きも聴かせる作風を示す。ヴァイオリンの技巧的な音形が続くのはもちろんだ。第2楽章は切々たるロマンツァ。第3楽章はアラ・ツィンガラ=ジプシー風と記されたアレグロで、耳馴染みのいいラプソディックなフレーズが続く。ダブルストップを駆使したヴァイオリンパートは門外漢が聴いても、その技巧的な難しさが想像できる。
今日ほとんど演奏されることがないということかも分かる通り、曲も構成、モチーフの展開、多彩な和声感といった面ではイマイチの感が否めないが、19世紀当時に一世を風びしたヴィルティオーゾの世界を垣間見るものとして聴いてみる価値があるだろう。


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この盤の音源。全3楽章


尾池亜美(Vn)&荻窪祝祭管弦楽団 2023年4月。 実演で聴けるのは珍しのではないだろうか。



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ニールセン 弦楽のための小組曲 作品1



寒かった先週末から気温が幾分か上がり、きょうは穏やかで暖かい一日だった。午前中から野暮用外出。三時を少し回って帰宅した。一服しながらアンプの灯を入れ、先回の記事に書いたシベリウスで思い出し、この盤を取り出した。


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80年代半ばに東芝EMIから出ていた<北欧の抒情シリーズ>。手元にはこのシリーズの盤が数枚ある。今夜取り出したのはグリーグ、ウィレン、ニールセンらの弦楽合奏曲を集めた一枚。ライナーノーツには録音データはなく、そもそもオリジナルがこの曲構成であったかどうか知るよしもないが、おそらく60年代中庸の録音を思われる。収録曲は以下の通り。「二つの悲しき旋律」はポール・トルトゥリエ指揮ノーザン・シンフォニエッタ管、その他はケネス・モントゴメリー指揮ボーンマス・シンフォニエッタによる演奏。

 ウィレン:弦楽のためのセレナーデ作品11
 グリーグ:ノルウェイの旋律 作品63
 グリーグ:二つの悲しき旋律 作品34
 ニールセン:弦楽のための小組曲 作品1

いずれも穏やかな、まさ北欧の抒情という言葉からイメージするに相応しい曲想が、それに相応しい弦楽合奏で奏でられる。この盤が出た当時はまだ、癒しだのヒーリングだのといった言葉は使われていなかった。今ならきっとそんなキャッチコピーが付くに違いない。収録曲の中ではグリーグの2曲が有名だろうか。

デンマークの作曲家カール・ニールセン(1865-1931)は同年生まれのシベリウス(1865-1957)と並ぶ北欧の交響曲作曲家ということになるが、6曲ある交響曲はシベリウスほどには演奏されない。交響曲以外にも多くの作品を残していて、弦楽のための小組曲は作品番号1番が付された、20代前半まだコペンハーゲンの王立音楽院に学んでいた頃に作られたとのこと。若さの良い面が出たとでも言おうか、シンプルで美しいメロディーに満ちていて、気持ちのいい曲だ。第2楽章の印象的なワルツ、華やいだ若さを感じさせる第3楽章など中々の佳曲だ。


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ニールセン:弦楽のための小組曲 第1楽章


同 第2楽章


グリーグ:二つの悲しき旋律から、よく知られた「過ぎし春」 元々は歌曲。この音源は合唱+ジャズコンボによるクロスオーヴァー・ヴァージョンとか。



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シベリウス 組曲「恋人(Rakastava)」



気付けば11月も末。週末日曜日、寒さもいきなり本番。終日ストーブに灯を入れ過ごす。それでも、陽射しが差し込む日中の室内は穏やかな空気に満たされる。気分も落ち着いた昼下がり、アンプの灯を入れ、この盤を取り出した。


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80年代初頭東芝EMIから「北欧の抒情シリーズ」と銘打って一連のアルバムが発売された際に入手した一枚。北欧ときたら、やはり熱情ではなく静寂、抒情だろうか。確かに北欧は人口も少ないし、ぼくの少ない体験では人々も口数が少ないように感じる。都市部も田舎も整然としていて、熱狂・雑踏・混沌といったイメージとは対極だ。「北欧の抒情シリーズ」というタイトルは、いかにもそうしたイメージにぴったりで、当時そんな雰囲気も気になって手に入れた。

この盤にはフィンランドの作曲家シベリウスの管弦楽曲から、カレリア序曲、組曲「カレリア」、組曲「恋人」、「吟遊詩人」、劇音楽「クリスティアン2世」組曲といった曲が収められている。いずれも北欧とは縁の深い英国の団体、スコティッシュナショナル管弦楽団、シンフォニア・オブ・ロンドン、ハレ管弦楽団などが演奏している。中でもバルビローリとハレ管弦楽団が演奏する「恋人」がお気に入りの曲。この曲が入っていたがゆえにこの盤を買った記憶がある。この「恋人」もそうだが、北欧のクラシック音楽は音の重なりを控えめにした透明感のある管弦楽の響きを基調に、時に厚い管弦楽や打楽器のクサビによって秘めた情熱が表出する。シベリウスの交響曲のいくつかやヴァイオリン協奏曲などがその典型だ。「恋人」などもそうした曲想を備えていて、情熱の表出も穏やかで、決してうるさかったり過剰なものではない。一方、心深くに響き、染み渡るロマンティシズムも感じるが、甘ったるさや主情的な感触はない。あくまでクリアで澄んだ空気を感じさせる。そんなところが北欧音楽の魅力だろうか。他には劇音楽「クリスティアン2世」組曲もまさに抒情的なロマンティシズムにあふれていて美しい。


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この盤の音源。バルビローリ&ハレ管による組曲「恋人」。
元々は合唱曲。のちにシベリウス自身がいくつかのアレンジを残したが、弦楽と打楽器の編成によるものがもっともポピュラーだ。曲は3つの部分で構成され、第1曲「恋人」、第2曲「恋人のそぞろ歩き」、第3曲「別れ」という副題が付されている。


パーヴォ・ヤルヴィ&チューリッヒトーンハレによる「恋人」


劇音楽「クリスティアン2世」組曲から「ノクターン」



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荒井由実「YUMING BRAND」



周回遅れで聴いている荒井由実。きょうはこの盤を取り出した。


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1976年6月に出た荒井由実の初ベスト盤「YUMING BRAND」(写真右端)。ジャケットには昭和世代にとっては懐かしい赤と青のセロファンを使った立体視のギミックが施されている。例によって近所のリサイクルショップのジャンク箱で捕獲した一枚。収録曲は以下の通り。

Side1
あの日にかえりたい/少しだけ片想い/やさしさに包まれたなら
魔法の鏡/ルージュの伝言
Side2
12月の雨/瞳を閉じて/きっと言える
ベルベット・イースター/翳りゆく部屋

オリジナルアルバムの三作「ひこうき雲」「MISSLIM」「COBALT HOUR 」を出し、その間にいくつかのシングル盤も出して荒井由実人気がすっかり定着した頃、アルバムとシングルから選んだ、そして今も歌い継がれている荒井由実時代の名曲が並んでいる。荒井由実名義LP時代唯一のベスト盤として貴重な一枚だ。

以前にも記した通り、70年代半ばにすでにクラシック命となっていたぼくにとって荒井由実は、そういえばラジオで流れていたなぁ程度の存在でしかなかった。しかし耳にはしっかり定着していた曲が多い。やはりヒット曲として盛んに巷に流れていたに違いない。昨今の若い世代のユーミンファンは宮崎アニメ辺りでの音の記憶がベースなのだろう。そんな曲をこの歳になって周回遅れで聴く…まあ、それも音楽との出会いだ。

収録された曲はいずれも穏やかな抒情をたたえた素直なメロディーライン、当時として斬新なコードワーク、そして気鋭の腕利きを集めたバックバンドやコーラス等、いずれも第一級で丁寧に作られていて、いま聴いても古さを感じない。 実はその後、同コンセプトのベスト盤として1979年に「YUMING BRAND PART2」が、そして1981年に「YUMING BRAND PART3」がリリースされた(写真左2枚)。しかし、この2枚のアルバムは当時アルファレコードがアーティスト側の意思と関係なくリリースした非公式アルバムで、その後廃盤となり、現在の松任谷由実公式サイトには記載されていない。


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「翳りゆく部屋」 荒井由実時代の最後のシングル盤。この曲のオルガンの音源には例の東京カテドラル聖マリア大聖堂の初代オルガンが使われた。オルガンを弾いているのは、この曲がシングルリリースされた年の11月に結婚して夫となった松任谷正隆。他にベースの細野晴臣、ドラムスにポンタ秀一こと村上秀一、ギター大村憲一、バックコーラスにはハイ・ファイ・セットと山下達郎…一時代を画したメンバーばかりだ。 名曲の誉れ高く、今も多くの歌手によってカバーされている。


当時のメイキング映像を含む。 NHK「美の壺」から。


「翳りゆく部屋」パイプオルガンによる演奏


「あの日にかえりたい」。シングルでリリースされ、アルバムとしてはこのベスト盤が初収録だった。



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新・田邊ギター出来!



注文していた田邊ギターが出来上がった。
少し前の大安吉日を選び工房へ出向いて受け取ってきた。酷暑を極めたこの夏の少し前から製作が本格化。いつもながらも丁寧な仕事を経て、この度完成となった(これまでの経緯はこちら→その1その2その3)。音の検分はいずれあらためてということで、きょうはその美しい姿だけ自慢げにお披露目したい。


サントス・エルナンデスを参照した、やや撫で肩の優雅なプロポーション
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表板はスペイン名工の重鎮:アルカンヘル・フェルナンデスから譲り受けた厳選スプルース。裏板は某国内名工遺品の柾目ハカランダ。
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シンプルを極めた造作。
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3穴仕様の駒。シンプルながら美しい貝の造作。サドルは象牙材で弦高標準・低めの2本を作成。
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ヘッドとロゼッタのデザインは、ヴィルフィン・リースケ所有のサントス・エルナンデス1925年を参照。糸巻きはロジャースから直接取り寄せた。
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実は田邊氏はこの個体とほぼ同仕様の新作をもう1台同時進行で製作していて、そちらも前後して完成。あす11月23日から東京豊洲で開かれる「イーストエンド国際ギターフェスティバル2023」に出品される。田邊氏も開催中は会場に詰めているとのことなので、実機検分とプロによる試奏会を目的に足を運ぶのも一興かと。


イーストエンド国際ギターフェスティバル2023の試奏会等に出演するプロ奏者達からのメッセージ。昨年はあのホルヘ・カバジェロが試奏した田邊ギター。今年、誰が試奏するのかは当日のお楽しみだそうだ。



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ソニー・ロリンズ「サキソフォン・コロッサス」



先日聴いたソニー・ロリンズ「橋」で思い出し、きょうはこの盤を取り出した。


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ソニー・ロリンズの代表的名盤を通り越し、モダンジャズの金字塔とまで言われる名盤「サキソフォン・コロッサス」。ソニー・ロリンズのテナーサックスにトミー・フラナガン(p)、ダグ・ワトキンス(b)、マックス・ローチ(ds)が加わる。1956年録音。収録曲は以下の通り。

side1
1. セント・トーマス / St. Thomas
2. ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ / You Don't Know What Love Is
3. ストロード・ロード / Strode Rode
side2
1. モリタート / Moritat
2. ブルー・セヴン / Blue 7

ソニー・ロリンズの盤というと、先回の記事に書いた「橋」よりもこの「サキソフォン・コロッサス」の方が遥かにポピュラーだろう。針音のかすかなトレース音に続いてマックス・ローチが軽いカリプソのリズムを刻んだあと「St. Thomas」のテーマが流れるだすと、もうそれだけで気分が明るくなる。すぐにソニー・ロリンズのソロが始まり、マックス・ローチの少し長めのソロをはさんで再びソニー・ロリンズが少し熱量を上げたソロを取る。続くトミー・フラナガンのピアノがその熱量を少しかわすように軽めのタッチのソロで応える。久々に聴いたが、あらためて言うのをはばかるほど素晴らしい演奏だ。 続く「You Don't Know What Love Is」のバラードプレイも絶品。甘過ぎず重過ぎず、しみじみとモダンジャズの真髄に触れる気分だ。

1956年に録られたこの録音はモノラルだが、手持ちの輸入盤LPは1987年に施されたリマスター盤と記されている。他の盤と比較したわけではないので何とも言えないが、このLP盤は非常に音がいい。サックスの音がクリアに立ち上がり、ドラムやベースも弾むように押し出し良く響く。モノラルのハンディキャップをまったく感じない。開発時期が録音とほぼ同時代のダイヤトーン2S-305との相性も極めて良く、8畳の道楽部屋を文句なしの音で満たしてくれる。


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この盤の音源。全曲のプレイリスト


「St. Thomas」のソロをギターへ移植。私も含め多くのクラシックギター弾きは初見ではリズムで戸惑う。



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C・クライバーのブラームス第四



秋もいよいよ終盤。冬が来る前に聴いておこうと取り出したのはこの盤だ。


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カルロス・クライバー(1930-2004)がウィーンフィルを振ったグラモフォン盤。デジタル録音も軌道にのり始めた1980年3月にウィーン・ムジークフェラインで録音されている。この盤についてはもう様々なことが語り尽くされていて、今更ぼくなどが口をはさむ余地はない。元々録音が少ないクライバー。貴重なブラームス録音がウィーンフィルとの演奏で残されたことは幸いだった。

このクライバー盤をCDジャケット帯のキャッチコピー風に称すれば「しなやかに歌い、ときに燃え立つブラームス」とでも言ったらいいだろうか。彼を評してよく言われる、その場でその音楽が誕生したような新鮮さがある。どの楽章もリズムは生き生きと脈打ち、旋律は天から降り注ぎ、地から沸き立つ。音楽のすべてに生気があふれている。
そしてクライバーのひらめきに満ちた指揮に応えるウィーンフィルの音がまた素晴らしい。70年代全盛期のメンバーがみな残っている時期だろう。またムジークフェラインでの録音にしては残響は控えめで各パートの音が明瞭に捉えられている結果、クライバーの棒に反応してオケ全体の温度感が上がっていくのがよく分かる。この曲でよく言われる、秋の暮色や枯淡の境地といったイメージとは異なる演奏だが、他に類をみない、そしてブラームスの魅力の存分に楽しめる名盤だ。


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この盤の音源。全楽章。


バイエルンのオケとの1996年の映像。全楽章素晴らしいが、とりわけ終楽章(31分50秒から)は圧巻!


徳岡直樹氏によるクライバーのブラームス録音に関するあれこれ。



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Author:マエストロ・与太
音楽とクラシックギターに目覚めて幾年月。道楽人生成れの果てのお粗末。

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