ブラームスのドッペル



月があらたまって令和五年霜月十一月。
秋色ブラームス…きょうは横綱級大本命のこの盤を取り出した。


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あまりに有名な盤。ジョージ・セル(1897-1970)&クリーヴランド管弦楽団をバックにダヴィッド・オイストラフ(1908-1974)とムスティスラフ・ロストロポーヴィッチ(1927-2007)がソロをとるブラームス「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲」(ドッペルコンチェルト)。1969年5月録音。この盤がカラヤン&ベルリンフィルによるベートーヴェンの三重協奏曲を共にリリースされたときは、その豪華な顔ぶれで評判になった。ベートーヴェンではオイストラフとロストロポーヴィッチに加えてリヒテルがピアノを受け持っている。


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ブラームスのドッペル。この曲は出だしから指揮者とオケの技量そして気合が試される。付点つきリズムのトゥッティが2小節あったあと、いかにもブラームス的な三連符のトゥッティが2小節続く。ここで曲の印象がかなり決まってしまうほどだ。セルの多くの盤を出しているCBSソニー盤に比べ、このVictor盤のセル&クリーヴランド管の音は筋肉質のしまった響きはそのままだが、より重量感があって聴き応え十分だ。短い、しかし渾身のオケの序奏に続いてロストロポーヴィッチのチェロが出てくる。これまた圧倒的な存在感だ。続くオイストラフのソロも太く逞しい音だ。オーケストラ、2つのソロ楽器、それをコントロールするセル、いずれもがブラームスはこうあってほしいというイメージをことごとく理想的に展開してくれる。重厚なオケの響き、一つ一つに重心がたっぷりのった、それでいてぴたりと合ったアインザッツ、弦と管の渋い音響バランス…曲の素晴らしさに加え、ロマン派の中にあって古典的装いを表出させたブラームスの交響的作品を理想的に表現した名演だ。

回顧的になるつもりはないが、いまこうした演奏が出来る組み合わせはあるのだろうか。もっとシャープで流麗かつ明瞭で…そんな演奏はいくらでも実現しそうだが、この盤のようなジャケット写真からして重厚な音がイメージ出来るような組み合わせはもはや望むべくもないと思うがどうだろう。


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この演奏の音源。全三楽章。


この盤の二人によるライヴ。指揮はキリル・コンドラシン。オケは…モスクワ・フィルかな…


徳永兄弟とスウィトナー&N響@1982年。 ぼくら世代には涙物の記録。画質は残念だが音はまとに入っている。



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