シベリウス 組曲「恋人(Rakastava)」



気付けば11月も末。週末日曜日、寒さもいきなり本番。終日ストーブに灯を入れ過ごす。それでも、陽射しが差し込む日中の室内は穏やかな空気に満たされる。気分も落ち着いた昼下がり、アンプの灯を入れ、この盤を取り出した。


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80年代初頭東芝EMIから「北欧の抒情シリーズ」と銘打って一連のアルバムが発売された際に入手した一枚。北欧ときたら、やはり熱情ではなく静寂、抒情だろうか。確かに北欧は人口も少ないし、ぼくの少ない体験では人々も口数が少ないように感じる。都市部も田舎も整然としていて、熱狂・雑踏・混沌といったイメージとは対極だ。「北欧の抒情シリーズ」というタイトルは、いかにもそうしたイメージにぴったりで、当時そんな雰囲気も気になって手に入れた。

この盤にはフィンランドの作曲家シベリウスの管弦楽曲から、カレリア序曲、組曲「カレリア」、組曲「恋人」、「吟遊詩人」、劇音楽「クリスティアン2世」組曲といった曲が収められている。いずれも北欧とは縁の深い英国の団体、スコティッシュナショナル管弦楽団、シンフォニア・オブ・ロンドン、ハレ管弦楽団などが演奏している。中でもバルビローリとハレ管弦楽団が演奏する「恋人」がお気に入りの曲。この曲が入っていたがゆえにこの盤を買った記憶がある。この「恋人」もそうだが、北欧のクラシック音楽は音の重なりを控えめにした透明感のある管弦楽の響きを基調に、時に厚い管弦楽や打楽器のクサビによって秘めた情熱が表出する。シベリウスの交響曲のいくつかやヴァイオリン協奏曲などがその典型だ。「恋人」などもそうした曲想を備えていて、情熱の表出も穏やかで、決してうるさかったり過剰なものではない。一方、心深くに響き、染み渡るロマンティシズムも感じるが、甘ったるさや主情的な感触はない。あくまでクリアで澄んだ空気を感じさせる。そんなところが北欧音楽の魅力だろうか。他には劇音楽「クリスティアン2世」組曲もまさに抒情的なロマンティシズムにあふれていて美しい。


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この盤の音源。バルビローリ&ハレ管による組曲「恋人」。
元々は合唱曲。のちにシベリウス自身がいくつかのアレンジを残したが、弦楽と打楽器の編成によるものがもっともポピュラーだ。曲は3つの部分で構成され、第1曲「恋人」、第2曲「恋人のそぞろ歩き」、第3曲「別れ」という副題が付されている。


パーヴォ・ヤルヴィ&チューリッヒトーンハレによる「恋人」


劇音楽「クリスティアン2世」組曲から「ノクターン」



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