アランフェス協奏曲二重奏版



今週末の5月25日土曜日、久しぶりに地元群馬交響楽団(群響:グンキョウ)の定期演奏会へ行く予定だ。人気のギタリスト:ティボー・ガルシアが来演し、アランフェス協奏曲を演奏することになってる。ギター弾きとしては長年に渡って聴き馴染んだ曲だが、時にはあらためて聴きたくなる。そんなこともあって、きょうは音盤棚のギターコーナーからこの盤を取り出した。


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スペインの作曲家ホアキン・ロドリーゴ(1901-1999)の「アランフェス協奏曲」をギター2本で演奏しているもの。弾いているのはProgetto Avanti(プロゲット アヴァンティ)というフィンランドのギターデュオ。1991年録音。地元FINLANDIAレーベルからリリースされたもので、20年近く前に仕事で北欧を訪れた際に買い求めた。一時期日本でも流通していたのでご存知の方も多いだろう。収録曲は以下の通り。お馴染みの曲が並ぶが、目玉はアランフェスだ。

 ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
 グリーク:ペールギュント第1組曲より
 モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク
 ヴィヴァルディ:リュートと弦楽のための協奏曲二長調

管弦楽と独奏ギターのための協奏曲であるアランフェス。ギター弾きにはお馴染みに曲だが、一般の音楽愛好家の認知度はどんなものだろう。もっとも第2楽章だけは別格で、昔から「恋のアランフェス」と称され、歌や様々な楽器で演奏されてきた。 原曲は出だしのラスゲアード風ギターで始まり、曲想そのものは単純ながら色彩的なオーケストレーションでスペイン情緒豊かに展開する。曲としては認知度とは別に、第1と第3楽章が面白い。 先ほどから楽譜(写真)を眺めながら聴いているが、この演奏では1本のギターで原曲の独奏パートをほぼそのまま弾き、もう1本で管弦楽パートをアレンジして分担している。アレンジはよく出来ていて、初めてこのデュオを聴けば、そのままこれがオリジナルではないかと思うほど違和感がない。原曲を知っている耳で聴いても不思議なほど自然だ。


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この盤の音源。第1楽章。


同 第3楽章


ポーランドのギタリスト:コヴァルスキとラヂシェフスキによるデュオ。アレンジは本盤とは違うようだ。第1楽章



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初めて買ったクラシックLP



アンプが入れ替わり、プレーヤーもメンテナンスから戻ってきて、このところレコードに針を下す時間が増えた。きょうも音盤棚を見回し、この盤を取り出した。


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ぼくら以上のオールドファンには懐かしいジャケット。1970年前後にコロンビアから出た廉価盤シリーズの一枚。だいぶ以前に一度記事にしたことがある。収録曲はモーツァルトの交響曲第40番ト短調と35番ニ長調「ハフナー」。 この盤以外にはまったく聞いたことのないジャン=ルイ・ジュベール指揮ハイデルベルク室内管弦楽団の演奏(オリジナルは独SASTRUPHONのこれのようだ)。

実はこの盤、大阪万博があった1970年に当時高校1年のぼくがクラシックのLPレコードとして買った最初の盤だ(レコードとして初めて買ったのは、こちらのシングル盤)。以来半世紀余、学生時代の下宿やら勤め出してから何度かの転居先を転々としながらも散逸せずに今も手元にある。おそらく当時、40番を聴きたくてレコード屋に行き、千円盤のコーナーから選んだのがこの盤だったに違いない。1970年当時、高校生のバイト代が一日千円。レコードのレギュラー盤は二千円だったから、一日分のバイト代で買える千円盤の存在はありがたかった。昨今、田舎の高校生のバイトも一日七、八千円にはなるだろうから、いま思うと当時廉価と感じていた千円盤も案外高価だったことになる。

久々に針を下ろしてハフナー交響曲を聴く。この時代の分厚い盤質のおかげもあってか、音は当時の鮮度を保っていてノイズも感じない。演奏はよく整っていて真面目な姿勢を感じる。著名な団体ではないがドイツの堅実な合奏団に違いない。もっと流麗に歌う演奏、ダイナミックに切り込む演奏、魅力ある音色の演奏、いろいろあるだろうが、この盤の演奏はドイツの地方オーケストラのごく日常的な演奏という感じで過不足ない。欲を言えば「ハフナー」の性格上、もう少し華やかであってもいいところだが、小編成ながら音に十分厚みもあるし、アンサンブルもしっかりしている。 指揮者のジャン=ルイ・ジュベールについて何も知らないが名前からしてフランス人だろう。そのためか、音楽が重くモッサリするところがない。録音も残響は少なめだがバランスよく録れていて、半世紀前の盤というのが我ながら信じられないほどフレッシュな音だ。

レコードから流れる音は半世紀前と変わらず、いやオーディオ装置が当時よりグレードアップしているから、ずっといい音だ。そして聴く側のぼくだけが半世紀の年月を経て、青春真っ只中から老境へ。人生なんてレコード片面くらいに呆気ない…嗚呼。


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手持ちの盤からアップしてみた。交響曲第35番ニ長調「ハフナー」。先日の海野義雄同様、この盤もYouTubeには音源が見当たらず、これがYouTube初出になるかもしれない。


同 第40番ト短調 全4楽章



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見砂直照と東京キューバン・ボーイズ 「DYNAMIC LATIN」



週末金曜日。このところのルーチンで午前中はギターの練習。午後はダラダラ、ウダウダと音盤棚の整理。棚の一角にこんな盤を見つけて取り出した。


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日本におけるラテン音楽の先駆者といえる「見砂直照と東京キューバン・ボーイズ」による「DYNAMIC LATIN」と題された一枚。20年近く前、例によってリサイクルショップのジャンク箱から金100円也で救済してきた。1971年発売。当時のオーディオ界で最先端だった4チャンネル仕様の盤で、日本コロンビアが進めていたQX仕様がうたわれている。収録曲は以下の通り。ラテン音楽愛好家ならずともよく知られる曲が並ぶ。

Side_A
1 マンボ第5番
2 クマーナ
3 エストレリータ
4 シボネー
5 キサス・キサス・キサス
6 闘牛士のマンボ

Side_B
1 ある恋の物語
2 ソラメンテ・ウナ・ヴェス
3 南京豆売り
4 ベサメ・ムーチョ
5 チビリコ・マンボ
6 マイマミ・ビーチ・ルンバ

戦後のラテン音楽ブームを実感として知っているのは、現在80代後半以上の世代ではないだろうか。ぼくがまだ小学生だった頃、父の知人が手作りの「電蓄」にレコード盤をのせ、キサス・キサス・キサスだのベサメ・ムーチョだのといった曲を鳴らしていたことを記憶している。ラテン音楽ブーム≒ダンスブームでもあったようで、その流行は8ビートの音楽が主流となっていく30年代半ばあたりまで続いたようだ。そんなリアル・ラテンブーム世代のひと回り、ふた回り下のぼくら世代にも、この盤の収録されている曲は馴染みが深い。おそらくテレビ、ラジオからこうした曲がしばしば流れていたのだろう。

久々にこの盤で聴く昭和ど真ん中の演奏ぶりは随分とおおらかで驚いた。今どきの演奏(といっても熱帯ジャズ楽団くらいしか知らないが)と比べるとテンポがややゆっくり。リズムもアクセントも穏やかで、セッション録音ということもあってか、丁寧に演奏していることもわかる。ノリノリ・イケイケといった感じは皆無だが、これはこれで時代の記録という側面もあって悪くない。

見砂直照(1909-1990)が東京キューバン・ボーイズを結成したのが1949年・昭和24年。当時のそうしたラテン音楽ブームにものって大いに人気を博し、他のジャズ系ビッグバンドと共に、ぼくら世代にもその名前はよく知られるところとなった。ことのついでに記憶にあるビッグバンドを挙げてみると…

有馬徹とノーチェ・クバーナ
チャーリー石黒と東京パンチョス
スマイリー小原とスカイライナーズ
小野満とスイングビーバーズ
豊岡豊&スイングフェイス
ダン池田とニューブリード
原信夫とシャープス&フラッツ
宮間利之とニューハード・オーケストラ
森寿男&ブルーコーツオーケストラ

…昭和のテレビ画面でもお馴染みだったこの辺りは、バンマスの顔を思い出すことができる。そのいくつかは今も引き継がれて活躍中。さらに80年代以降そして近年の新しい顔ぶれもあって、一時期は風前のともし火のごとく言われいてたビッグバンドも、新たな音楽的要素も加えつつアップデートが続いている様子。ロフトで聴くジャズコンボもいいが、ジャズ、ラテン問わずビッグバンドの華やかなステージも時には味わいたい。


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同団の今。子息の見砂和照氏が引継ぎ2005年に再結成された。


NHKで1986年に放送されたもの。1980年にバンドとして解散したが、この番組のため一時的に編成されたときの様子。その後2005年に正式に再結成された。


同 後篇



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ウラディミール・フェルツマン(p)バッハ:パルティータ集



週半ばの水曜日。午前中2時間ほどギターの練習。午後は野暮用一つ二つ。いつものルーチン。夜半前になってアンプの灯を入れ、この盤を取り出した。


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バッハのパルティータBWV825~830。ウラディーミル・フェルツマン(1952-)による演奏。パルティータ全6曲に加え、2声のインヴェンションBWV772~786も収録されている。1999年モスクワ録音で2005年にカメラータトウキョウから発売された。当時、バッハのパルティータをあれこれ聴いていた時期があり、このアルバムも発売されてまもなく手に入れた記憶がある。

先ほどから第1番変ロ長調がヘッドフォンから流れている。第1番のプレリュードは全6曲の開始としても相応しく、穏やかにそしてイマジネーション豊かに始まる。フェルツマンの演奏は久々に聴いてみて、やはり素晴らしい。すべての音が極めて明晰で、かつ美しい。多声音楽としてのこの曲の各声部が見事に分離し、曲の構造が透けて見えるかのような感じだ。使用楽譜の版についての知識を持ち合わせないが、他の演奏になれた耳には時々おやっと思うところがある。フェルツマン自身が楽譜に少し手を入れているか、あるいは装飾音の扱いもかなり異なるのか、そんなところが要因だろう。明晰な音と声部の弾き分けではあるが、生真面目ばかりというわけでもなく、時折テンポをほんのわずか揺らしたりもする。解釈の軸足としては、ややロマンティック寄りであるが、音色感と音の構成感に甘さはない。

ピアノの音はかなり硬質に捉えられ、低音はやや少なめで中高音のクリアさが印象に残る(ブックレットにはスタインウェイを使用と記されている)。パルティータ第2番では第1曲のシンフォニア冒頭から装飾音を自在に駆使していく。手持ちの愛聴盤のひとつ、ペライアなどとは好対照。主部に入っても左手のタッチをスタッカート気味にコントロールして、すべての音が空間にくっきりと浮かび上がる。ペダルの使用も最小限かつ考えられたもののようで、自在な装飾音を入れながら、くどさを感じさせない辺りは、中々見事な音色と両手のコントロールだ。


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第1番変ロ長調BWV825の第1曲プレリュード


第2番ハ短調BWV826の第1曲シンフォニア



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海野義雄(Vn)チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調



少し前のこと、ある方から非公開コメントがあった。「ある音盤のついての与太さんの記事が、一字一句違わず数百文字に渡って記載されているブログがあった」とのこと。事の次第は伏せておくが、あまり気持ちのよいものではない。実は過去にも同じようなことを経験している。そもそも本ブログの道楽与太話など、自分でいうのもナンだがロクなものではない。それをコピペしてどうなるものかという感じがするのだが…。 さて、それはともかく…朝から雨の週明け月曜日。昼過ぎから道楽部屋の片付け少々。BGMとメンテナンスから戻ってきたレコードプレイヤーの確認を兼ね、この盤を取り出した。


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海野義雄(1936-)が弾いたチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。オケはハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮の北ドイツ放送交響楽団。1967年の録音。メンデルスゾーンの協奏曲がカップリングされている。いわゆるメンチャイの一枚。80年代初頭にグラモフォン・スペシャルと称した廉価盤シリーズで出たときのもの。海野義雄は80年代になってスヴェトラーノフとこの曲を再録音しCD化されているが、彼の実質的なデビュー盤ともいえるこのイッセルシュテットとの盤はCDでは出ていないようだ。

海野義雄といえば、その演奏よりも80年代初頭のガダニーニ事件を思い出す。事の経緯についてぼくなどが語ることは何もないのだが、あれから40年たっても、こんな道楽ブログとはいえ、いまだに登場させられるのは本人には不本意かもしれない。しかし、それだけインパクトの大きな事件だった。きょう取り出したグラモフォン盤は海野氏が30歳になったばかりの、前途洋々たる若き日の記録だ。

第1楽章、当時の海野義雄の血気盛んな若さが表れる。ドイツ正統派のイッセルシュテットのリードが意に添わないかのように、海野はフレーズを先へ先へをやや前のめりに弾き進める。当時の立場から言えば完全に胸を借りる状態だったはずだが、そんな気配はなく、わが道を行く海野義雄。しかしヴァイオリンの音そのものは太く逞しい。イッセルシュテット配下のNDR放響はややくすんだ響きと重厚な弦楽群の音がいかにも北ドイツのオケを思わせ素晴らしい。 海野の曲の運びとたっぷりと太い音色は、第2楽章でのロマンティックな曲想になって功を奏し、さらに第3楽章に入るとようやく両者の息も合い始める。ライナーノーツを見るとハンブルクでの録音セッションは二日に渡っている。おそらくチャイコフスキーの第一楽章は初日のセッションではないかと想像する。二日間とはいえ、時間と共に両者に自然と調和が進むのだろう。

海野義雄は90年代以降音楽活動を再開し、アンサンブルを主宰したり、音大の学長を務めるなどの動きはあったが、結局演奏活動そのものは以前ほど活発になることはなかった。


この盤の音源。メンテナンスから戻ってきたプレーヤーCEC_ST930のご機嫌伺いかねて手持ちの盤からアップした(プレーヤーST930/カートリッジDL103→アンプMA6200→レコーダーQ2n-4k)。少し調べた限りではYouTubeにこの音源はなかったので、これがYouTube初出かもしれない。00:10 第1楽章、17:12 第2楽章、23:55 第3楽章



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グールドの「運命」



グレン・グールドの弾くベートーヴェン交響曲第5番ハ短調「運命」(リスト編)。1967~68年の録音。手持ちの盤は例によって20年程前、大阪出張時に梅田の中古レコード店で手に入れたもの。少し前からレコードプレイヤーCEC:ST930がメンテナンスで出払っているため、面白半分に買ったサウンドバーガーに盤をセットした。


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ベートーヴェン交響曲のピアノ編曲版を初めて聴いたのは、半世紀前のクラシックを聴き出し少したった頃。コンタルスキー兄弟によるリスト編第9交響曲だった。フランツ・リストによるベートーヴェン交響曲全曲のソロピアノへの編曲は有名だが、実はそれに先立ちリストは第9交響曲のみ2台ピアノのための編曲していて、その版の演奏だった。元曲の第9もすでに耳にタコができるほど聴いていたその頃、曲の細部にスポットライトが当たるような2台ピアノによる演奏を大そう面白聴いた記憶がある。その後80年代にはシプリアン・カツァリス(1951-)によるソロピアノ版の演奏が広まり、かつては音大ピアノ科学生御用達の感があったリスト編ベートーヴェンも、すっかり一般愛好家の間で定着した。

グールドのこの盤の録音が60年代後半。グールドは同じベートーヴェンの第6番「田園」やワグナーの管弦楽曲の録音も残している。少なくても古典以降の作品での彼の演奏を聴いていると、モーツァルトやベートーヴェンのソナタを弾きながらも、常に彼の中では管弦楽が鳴り響いているように感じることがある。しばしば指揮者のような手振りやみせる彼の演奏ぶりをからも、そんなことを想像する。おそらく管弦楽曲のピアノ演奏は彼にとっては日常的な行為だったように思える。

この盤の「運命」でグールドは、ロマン派きってのヴィルティオーゾだったリストによる難易度高のアレンジを、まるで学習用のお手本のような律義さで明快に演奏している。テンポはややゆっくりめで、リストが技巧を凝らした譜面の音が細大漏らさず提示される。そうした中にあって第2楽章は紛れもなく唯一無二のグールド・ワールド。遅めのテンポにのせて透明な響きが彼ならではの抒情を表出させ素晴らしい。


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この盤の音源。第2楽章 透徹した響きの秀演


この盤の楽譜付き音源。 全4楽章


シューベルトの第5交響曲冒頭を弾くグールド



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鋭意練習中!ポンセ「前奏曲・ホ長調」



少し前からマヌエル・ポンセ( 1882-1948)作曲の前奏曲ホ長調をさらい始めた。


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この曲とはクラシックギターを始めてまもない高校時代に出会い、すぐに惚れ込んだ。ホ長調という調性はギターでもっともよく響く調性の一つで、冒頭から気分よく弾き出すのだが、じわじわと弾きにくい箇所が出てきて、気付けばまともに弾けずじまいという状況がずっと続いた。最近になって、このまま放置するのも残念至極、何とかしようと覚悟を決め、陽気がよくなってギターを取り出す時間も増えた少し前から、あらためてさらい始めたという次第。

ポンセはギター弾きにはお馴染みの作曲だが、一般の音楽愛好家に知られている曲は「エストレリータ」やいくつかのピアノ曲辺りだろうか。ギター音楽の世界にあっては、近現代を代表する作曲家の一人として外せない存在だ。 この前奏曲ホ長調の原曲は「ギターとハープシコードのための前奏曲」。セゴビアと出会ったことでギター曲の作曲に尽力したポンセだが、いくつかの曲であえて擬バロック風の作風を採用。さらに自分の名を伏し、バッハと同時代のドイツのリュート奏者ヴァイスの曲として発表した。この前奏曲ホ長調もその路線に沿って書かれたものだが、手稿譜は紛失。後年1936年にハープシコードとギターのデュオ曲としてアレンジされ、セゴビアの結婚祝いとして贈られ、出版もされた。ギター独奏曲としてはその後も正式な出版譜がないまま、セゴビアの録音からの採譜やハープシコードとのデュオ譜からの引用で、いくつかの版が出回ることになった。手元にも複数の楽譜があるが、写真のものは70年代に出回っていた好楽社のもので、作曲者ヴァイス・玖島隆明編と記されている(この楽譜は臨時記号の欠落が多数あって注意が必要)。

この曲は規模としては小品ながらギターの特性にあった佳曲で、昔から中級者以上のギター愛好家に人気が高い。しかし、実際に取りかかると意外に手強い。まず拍子が8分の6なのか4分の3なのかに始まり(元曲ともいうべきハープシコードとのデュオ版は4分の3で記譜されているとのこと)、細かなフレーズが交錯するギミックもある。左手の押弦も指の拡張が要求される部分があって手こずる。スラーが入る箇所も楽譜によりまちまちだ。そんな事情もあって、多くのギター弾きは(プロもアマも)、この曲の創始者ともいうべきセゴビアの録音あたりを参照に曲を組み立てることが多いようだ。

練習を初めて2週間ほど経ったところで、現状確認の動画を撮影(下記)。運指もまだ決めかねているところがあって出たとこ勝負。左手指関節の不調も相変わらずで痛みを回避するため、指の付け根からバタバタさせるような大きな動きになっている。もう少し弾き込めば、いくらか改善できるだろうと期待して練習に励もう。


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現状確認の動画。運指も決めかねている状態で強引にインテンポで通し練習。暗譜はまだまだ先で、楽譜から目が離せない。カメラを回したまま、あちこちつかえながら通した際の抜粋。今回はいつも使っているZOOM社のレコーダーではなくデジカメで撮影した。マイクも内蔵のもので音質はイマイチ。もう少しきちんと弾けるようになったら、あらためて録音してみよう。



この曲のオリジナルともいうべき「ギターとハープシコードのための前奏曲」。手持ちのナクソス盤からアップしたもの。アダム・ホルツマンのギター、ステファニー・マーチンのハープシコード。



参照楽譜として以下のEdson_Lopes版がある
https://drive.google.com/file/d/1zx_55RMRhCp4vUQmOxnDMpGcuoCYxOuy/view?pli=1


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マエストロ・与太

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音楽とクラシックギターに目覚めて幾年月。道楽人生成れの果てのお粗末。

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