シェリング<ラテン・リサイタル>



三寒四温。言葉通りの日が続く。
週末金曜日。野暮用あって帰宅少々遅く、日付が変る時刻になってようやく一服。ハイ、今週もそこそこ働きましたよ。フ~ッ…。さて、渋茶をすすりつつ音盤タイム。今夜は久々に大曲をと思い、マーラー第6のバルビローリ盤を取り出したのだが、ヤッパなあ…と方針変更。一転、こんな盤を取り出した。


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ヘンリック・シェリングがスペイン系作曲家の小品を弾いた、その名も<アンダルシアのロマンス~ラテン・リサイタル>と題した1枚。1969年5月パリ・エコールノルマルでの録音。ピアノはクロード・マイヨール。収録曲は以下の通り。

sideA
 1. 「はかなき人生」~スペイン舞曲第1番(ファリャ)
 2. 歌と踊り第1番(モンポウ)
 3. ジプシー娘の踊り(ハルフテル)
 4. アンダルシアのロマンスop.22-1(サラサーテ)
 5. サバテアードop.23-2(同)
 6. 遥かなる歌(グァルニエリ)
 7. セルタンの夜曲(ミニョーネ)
sideB
 8. 前奏曲op.16(カミーニャ)
 9. かがり火のほとりでop.16(ヴァーレ)
 10. 平原(グァスタビー)
 11. 祖国から(マロキン)
 12. メキシコ舞曲(ロロン)
 13. 無伴奏の前奏曲(カリーリョ)
 14. 短いソナタ(ポンセ)

お馴染みの曲、少し珍しい曲、あれこれ取り混ぜて全編これラテン系。この手の盤の先駆はクライスラーやハイフェッツあたりということになるが、これだけ徹底してラテン系というのは珍しい選曲かもしれない。よく知られている通り、シェリングは第2次大戦前後からメキシコとのつながりが強く、のちにメキシコに永住することになる。ポーランド生まれで欧州で音楽のキャリアを積み、バッハやベートーヴェンなどではいたって正統派の演奏を残した。一方でスペインの影響色濃いメキシコと相思相愛というのも、何か身体の奥底の共感があったに違いない。

ラテン風のリズム(ハバネラ、サパティアード等)にのり、耳に心地いい情熱を哀愁に満ちた旋律が続くが、一方でカリーリョ<無伴奏のプレリュード>や3楽章形式のポンセ<短いソナタ>など、近現代の和声を織り交ぜた作品も取り上げられている。またファリャ、モンポウ、サラサーテなどに混じって、グァルニエリ、ミニョーネ、カミーニョ、ヴァーレといったあまり馴染みのない作曲家も取り上げられ、このアルバムが安直なポピュラーアルバムに終わっていないことを示している。
録音も優秀。今時ならもっと雰囲気重視の録り方をするだろうが、この盤ではヴァイオリンの音像も中央やや左側のかなり近い位置に定位し、生々しいボウイングもリアルのとらえられている。


サラサーテ<サパティアード>を弾くシェリング。



サブレ・マロキン<祖国から>
http://youtu.be/TD3PSTy7YV0



サブレ・マロキン<祖国から> エレーナ・デュラン(FL)による演奏。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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