なかにし礼と12人の女優たち



朝、出がけにコートを着ていくかどうか迷ったが、上着一枚で正解。四月下旬の陽気との予報の通り気温上昇。20℃超えの一日となった。これで一気に春の陽気になるだろうか。
さて、帰宅後ひと息ついていつも通りの音盤タイム。先日来のR50の続きで、最近手に入れたこの盤を取り出した。


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今年作詞家・作家生活50周年を迎える、なかにし礼。彼の手がけたヒット曲を、映画・ドラマ・舞台を通じて縁のある女優12人が歌うという企画アルバム。実はこのアルバムの企画を知ったときから発売を心待ちにしていた。収録曲と歌い手の女優は以下の通り。

 01. 常盤貴子 / 恋のフーガ(ザ・ピーナッツ)
 02. 水谷八重子 / 時には娼婦のように(黒沢年男)
 03. 南野陽子 / 知りたくないの(菅原洋一)
 04. 平 淑恵 / 別れの朝(ペドロ&カプリシャス)
 05. 浅丘ルリ子 / 愛のさざなみ(島倉千代子)
 06. 桃井かおり / グッド・バイ・マイ・ラブ(アン・ルイス)
 07. 泉ピン子 / 石狩挽歌(北原ミレイ)
 08. 佐久間良子 / リリー・マルレーン(戸川昌子)
 09. 高島礼子 / 恋の奴隷(奥村チヨ)
 10. 草笛光子 / 行かないで(戸川昌子)
 11. 大竹しのぶ / 人形の家(弘田三枝子)
 12. 黒柳徹子 / 世界の子供たち(芦野宏)

このリストを見ただけで、五十男(いや還暦男も)の心は穏やかでなくなるだろう。どうだと言わんばかりの選曲にして人選。参りましたの一枚だ。彼が手がけた12曲を12人の女優たちが、個性豊かに歌う。編曲はいずれも昭和歌謡の王道を逸脱しない範囲で趣味のいいアレンジが施されている。こうして聴くと、当時の昭和歌謡という今となってはノスタルジックに語られる音楽が、実は歌い手の個性をよく表出させる曲そして編曲であったことに気付かされる。ライナーノーツには、それぞれの歌に対して、なかにし礼が短いコメント寄せている。

<水谷八重子 / 時には娼婦のように>
水谷良重の頃から私はこの人の舞台を見つづけ、また歌手としてのステージに訳詩などを提供してきた。ここまで堂々とセクシーであると何か突き抜けていて品格がある。

<泉ピン子 / 石狩挽歌>
ドラマ「赤い月」「夜盗」でしっかりと脇を固めてくれた。この曲に最初に名乗りを上げ、誰にも譲れないとまで言った。声も合っている。聞いて驚くな、だ。

<大竹しのぶ / 人形の家>
残念ながらまだ仕事をご一緒したことがない。私がファンで時々舞台を観にいくうちに仲良しになった。舞台でピアフを演じているくらいだから歌は折り紙つきだ。芝居だけでなく歌も天才少女。

…と、まあこんな風だ。
ぼくら、あるいはもう少し上の世代にとってなかにし礼はちょっとしたブランドだ。生まれ変わったら、なかにし礼的人生を経験してみたいとさえ思う。才能に恵まれ、時流に恵まれ、万事に粋、そして何より女にモテる(ここが重要)。二十代の学生時代からシャンソンの訳詩を手がけ、やがて歌謡曲の作詞家として名を成した。もちろん音楽への愛情も人一倍であったし、クラシック音楽への造形の深さも人後に落ちない。80年代半ばにはN響アワーで、芥川也寸志、木村尚三郎と組んで楽しそうに語り合っていたのを思い出す。
このアルバムがリリースされたのが1月。そして今月始め、なかにし礼は食道がんが再発したことを告白した。一日も早い回復を祈りたい。


大竹しのぶ / 人形の家


高島礼子 / 恋の奴隷


草笛光子 / 行かないで


N響アワーでの三人衆。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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