大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団



穏やかな日曜も終わり、明日からまた仕事という晩。近所の鰻屋でたらふく食べて帰宅。丸太のような腹を抱えながらひと休みしつつ、PCを開いた。このところブログランキングはまったく冴えず、1位はおろか、3位転落の日もある始末。日々のアクセス数はほとんど変っていないのだが、毎日バナーをクリックしてもらうというのは中々難しい。もっとも記事も毎日更新しているわけではないし、内容も場当たりの備忘録なので、まあ仕方ない。どうかみなさま、引き続きヨロシクです。


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ところで先日知人から、「与太さん、合唱はどう? これ聴いてみない?」と、1枚のCDを渡された。
当間修一氏率いる大阪ハインリッヒ・シュッツ合唱団(現大阪コレギウム・ムジクム合唱団)が1998年にドイツに演奏旅行した際のライヴ録音盤。収録曲は以下の通り。

 ・シュッツ/言葉は肉体となり、私達の内に宿った
 ・J.S.バッハ/前奏曲とフーガ ハ長調 BWV.545(オルガン独奏/松原晴美)
 ・ジョスカン・デ・プレ/アヴェ・マリア
 ・ラッスス/私の魂は死ぬほどに苦しい
 ・バード/アヴェ・ヴェルム・コルプス
 ・ブルックナー/アヴェ・マリア
 ・プーランク/アヴェ・ヴェルム・コルプス
 ・ペルト/マニフィカート
 ・プレストン/アレルヤ (オルガン)
 ・ブリテン/聖セシリア賛歌
 ・柴田南雄/追分節考
 ・ブラームス/別れのうた

団の名に冠しているシュッツ他、ジョスカン・デ・プレ、バード等15、6世紀の作品から、後期ロマン派のブルックナー、ブラームス、そしてプーランク。更にはペルトやブリテンに至るまで、数百年に渡る合唱曲の流れを一度に俯瞰するような内容。加えて現代日本の作品として、柴田南雄の作品が収められている。演奏はドイツ国内にある8ヶ所の教会で行われ、古いものでは12、3世紀のロマネスク様式の教会、またアルヴォ・ペルトの<マニフィカート>は同曲が初演されたベルリン・ドームで録られている。

いくつかの宗教曲をさわり程度に聴きかじる程の知見しかないぼくには、このアルバムの真価を聴き取る素養は皆無で、駄文を連ねるのははばかられる。もちろん、70年代からNHKFM<バロック音楽の楽しみ>でバロック期やそれ以前ルネサンス期の音楽を耳にしてはきたが、合唱曲に関してはそれ以上の感心を抱かずにこれまできたからだ。このアルバムで数百年の時間軸を通して、こうした合唱曲を聴いてみると、その年月の長さに比して、音楽の本質的な変化はほとんどないように感じる。やはり宗教曲という枠組みがあるからだろう。誤解を恐れずにいえば、アヴェ・マリアはジョスカン・デ・プレでもブルックナーでもアヴェ・マリアだし、アヴェ・ヴェルム・コルプスもしかりだ。時代は違っても、その音楽がもたらす響きの目指すところに、大きな違いは感じられない。もっともプリミティブかつ鍛錬の度合いがそのまま音に現われる合唱という形態と、教会という場、そして宗教的背景を語るテキストの三つが合わさったこれらの作品を聴くとき、人の心に去来するイメージは普遍的であるように感じるのだ。


知人からは同団の演奏会の案内もいただいた。来週5月24日に東京:浜離宮朝日ホールで、また来月6月28日には本拠地大阪いずみホールで<千原英喜と宮沢賢治>と題された演奏会が予定されている。こちらは日本の現代音楽。こうした音楽を前にすると、19世紀一辺倒から、少しは様々な時代へ耳を傾けるべきかなあとも感じる。

千原英喜/文語詩稿〈祭日〉(詩:宮沢賢治)。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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