マタチッチの<ブル7>



日本列島南岸の梅雨前線も東西一直線にしっかりつながり、各地順次梅雨入りの様相。昔の記憶では<梅雨=雨の季節>という公式だけだったが、近年はそれに暑さも加わって、以前にも増し不快指数MAXの日々が続く。まあ、体調留意して雨を楽しみませう。

Anton-Bruckner.jpg  DSCN3782 (560x560)


先日、久々にマーラーの大曲を聴いたこともあって、今宵は同じ大曲ながらマーラーとは対極(大曲、対極、対局、大局…)にあるといってもいいブルックナーを聴くことにした。選んだのは第7交響曲。手元に何種類かある盤のうち、やはりこの盤に手がのびてしまうマタチッチ&チェコフィルによる名盤。1967年録音。手持ちのLPは40年近く前の学生時代に今はなき中古レコード店<ハンター>数寄屋橋店で手に入れた。盤質今もって良好で、10年ほど前に廉価盤で出たCDに比べてもまったく遜色ない音を楽しめる。

申すまでもなく、この曲はブルックナーの交響曲の中でももっとも旋律的で、魅力的なフレーズにあふれる曲の一つだ。第5番のゴシック建築を思わせる構築美、第8番の豪放なスケール感、第9番の深遠な精神世界…それぞれに素晴らしいブルックナー体験をもたらしてくれるが、この第7番はそれらの混じって、独特の美しい世界を持つ。取り分け第1楽章は秀逸だ。もっといえばその中でも冒頭の序奏数分間だけでも、この曲の価値の半分くらいを占めるのではないと思うほどだ。この序奏については以前<女装LOVE>もとい、<序奏LOVE>と題して記事に書いた

マタチッチ&チェコフィルの演奏するこの序奏には心から感服する。悠揚せまらぬテンポと息の長いフレージング、チェコフィルの美しいヴァイオリン群の響き、地を這うような低音をグイグイと繰り出す低弦群。どこを取ってもこれ以上の演奏は望めないのではないかと思うほどだ。
そしてこの第1楽章の序奏に加えて魅力的なのが第3楽章のスケルツォ。弦楽群の刻むリズムにのってトランペットが印象的な主題を奏する。一度聴いたら忘れることはないほどインパクトのある主題。中間部の叙情的なトリオもいかにもブルックナー的で美しい。全曲通して聴くと70分ほど要する曲だが、夜半の音盤タイムでは第1楽章序奏と第3楽章スケルツォだけを聴くこともしばしばだが、これだけでもブルックナーの魅力は一向に失せない。


マタチッチ&チェコフィル盤の全曲。最近この演奏をゼンハイザーのヘッドフォンで聴いていて初めて気付いたのだが、この演奏の第1楽章序奏の終わり、よく聴くとトランペット(第2?)が音を外しているのではないか。YouTube音源は少々混濁感強く分かりにくいのだが、6分7~9秒辺り…どうだろう。



ティーレマン&SKD 2013年。第3楽章スケルツォは47分過ぎから。



この曲のスケルツォで手兵ハレ管を絞り上げるバルビローリ。



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こんにちは。 マタ爺さまのは以前カセットで持ってましたが広がりを感じさせる大きな音楽で時たま聴いてました。 7番は私も人生で最も聴いた曲でカラヤンが来日された時やショルティ ウィ-ンの40年代の来日演奏には最高に感動しました。 今日はセルのイタリア聴いてますが、全く良く鍛えてますね! 冒頭の刻みだけでも…♪

Re: タイトルなし

カラヤン、ショルティでこの曲のライヴをご経験なのですね。それは素晴らしい。ショルティは1977年シカゴとの来日時に「海」と「幻想」を聴きました。彼の絶頂期ですね。カラヤンは1973年来日時、NHKのチケット抽選に外れて聴けませんでした。このマタチッチ盤は実に素晴らしい演奏だと思います。取り分け第1楽章イントロは何度聴いても心沸き立ちます。
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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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