若き日のデジュー・ラーンキ <ショパン前奏曲集>



先週末、十日振りに晴れ間が戻り、そして週明けのきのうきょうと関東地方は猛烈な暑さに見舞われた。特に当地、関東内陸部は38℃だ39℃だと騒々しい程。今週後半には一旦梅雨空が戻る予報だが、どうなるか。
さて週明け二日目の火曜日。帰宅と同時にエアコンON。部屋が冷える頃には、もう日付が変る時刻だ。やれやれと溜め息をつきつつ、ちょっとだけ音盤タイム。先日のブルーノ・リグットの盤を音盤棚から取り出したとき、その近くに並んでいた中から、こんな盤を取り出した。


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デジュー・ラーンキ(1951-)の弾くショパンの前奏曲集。1981年録音。手持ちの盤は1983年にリリースされたときの国内初出盤。これもまた以前ネットで箱買いした中の入っていたもの。ほとんど針を通した形跡のないミント状態。30年余の眠りから覚まそうと、SPUの針を降ろした。

ラーンキといえば1970年代半ばにハンガリーの三羽烏として、コチシュ、シフと共に大そうな人気を得た。中でもラーンキは、その甘いマスクと端正な演奏で多くの女性ファンの視線が集中したと記憶している。あぁ、あれから30年…いずれもそれぞれに一国を成し、円熟のときを迎えているといったらいいだろうか。そしてラーンキは今ちょうど来日公演の最中だ。このショパンのアルバムは1981年録音というから、ラーンキがデビューしてから数年後。すでに評価も定まり、ジャケットの写真にも20代の若者から30代となった成熟が見て取れる。

ぼくにとってショパンの前奏曲というと、学生時代に慣れ親しんだポリーニ盤の印象が強く、良し悪しは別として、どうしてもその演奏を基準において聴いてしまう。もっともそうした大昔の記憶も遠くなりつつあるのだが…。ラーンキの演奏はそうした比較を待つまでもなく、一聴してその端整なスタイルが聴き取れる。テンポの動きは少なく、ルバートも控え目、付点音符の扱いも正確だ。いずれの曲もお手本のように正確かつ真面目に弾いている感が強い。もちろんそれに不足はない。どの曲もナチュラルによく歌うし、第16番変ロ短調や第22番ト短調の激した表現も十分熱い。現在のラーンキがどんな演奏をするのか、ディスクもライヴも未聴だが、この盤の録音には、31歳の若きラーンキの輝かしい一瞬が収められている。青春ふたたびかえらずの貴重な記録だ。


この盤の音源。



現在のラーンキ



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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