ブロムシュテットの<ブル4>



終戦記念日。暑さ復活で30℃超えの週末土曜日。昼をはさんでチョイと野暮用。帰宅後はエアコンオンで引き篭もりの一日だった。きのうのスウィトナーの記事に複数のコメント有り。やはり、ぼくら世代にはスウィトナーや70年代廉価盤は一つの象徴的なキーワードだったのかと再認識した。そんなことを思いつつ、今夜はこの盤を取り出した。


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ヘルベルト・ブロムシュテット(1927-)がドレスデン国立歌劇場管弦楽団を振ったブルックナー交響曲第4番変ホ長調。手持ちの盤は十年ほど前に日本コロンビアから出た廉価盤シリーズ<クレスト1000>の中の1枚。1981年録音。当時、先陣を切ってデジタル(PCM)録音を推進していた日本コロンビアが東独シャルプラッテンと共同制作したもの。
ブロムシュテットは近年もN響に来演し、高齢にも関わらずまだまだ現役バリバリであるが、やはりこの時期、80年代の活躍ぶりがぼくら世代には印象的な存在だ。先日の記事に中でも書いたベートーヴェンやシューベルトの全集を名門ドレスデンと録音したことで、N響を振る姿だけでなく、世界的なトップであることを印象付けた。このブルックナーも、同時期に録音された第7番と共に、ブロムシュテット壮年期の代表盤だ。今夜は久々にこの曲をじっくり聴こうと思い、アンプのウォームアップする間にエアコンで部屋を十分冷やし、エアコンを切って静かになったところで、プレイヤーのボタンを押した。

ブルックナーの交響曲に親しみ始めてから40年余になるが、最初に接したのは多くの愛好家同様この第4番だった。その後、興味は5番や7番、8番等に移っていったが、今夜久しぶりの聴きながら、やはり名曲だなあと納得。取りわけ第2楽章の美しさに心打たれた。ブルックナー自身、この第2楽章について「歌、祈り、セレナーデ」と書いているそうだが、その言葉通りの静かで心静まる音楽が展開する。チェロやヴィオラによって歌われる息の長い主題旋律は、穏やかな葬送の音楽のようにも聴こえてくる。

ブロムシュテット&SKDの演奏についてはすでに多くが語られているように、その美しい響きと、楽曲をありのままの提示した組立てにおいて、素朴で純粋なこの曲の持ち味を十全に引き出している。取り分け、SKDの弦楽群、木管群のしなやかかつ整った響きが、録音セッションを行ったドレスデン・ルカ教会の自然な残響を伴って、限りなく美しい。テンポはほぼインテンポをキープ。各パートのバランスに留意して決して大声を上げず、曲の有り様をそのまま聴き手に届けてくれる。金管群をもう少し遠めに定位させ、余裕を感じさせてもいいかなと思うが、全体バランスを崩すほどではない。低弦群も控え目ながらしっかりとしていて、ローエンドののびも秀逸。コントラバスの基音もしっかりと部屋に広がる。
ブロムシュテットはその後、ライプツィッヒゲヴァントハウス管のシェフになり、新たなブルックナー録音を残したが、それらがどんな演奏かは寡聞にして不案内。そして80代半ば過ぎた今のブロムシュテットをあらためて聴いてみたい。


ブロムシュテット&SKDによる第3楽章。この盤と同時期1981年来日公演。
ホルンにペーター・ダム、ティンパニーにゾンダーマン。


ブロムシュテットの今。2015年1月ベルリンフィルとの第8番第3楽章から。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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