ローラ・ボベスコのフランク



きのうから手を付けた仕事が少々ややこしく難儀。三連休を前に何とか見通しをつけるべくハッスルしたのだが、あまりいい結果が見えないまま終業の鐘がカーン!まあ、そんなこともあるさ…と退勤。途中チョイと寄り道して九時少し前に帰宅した。とまれ週末金曜日。還暦オッサンでもうれしいハナキンだ。夜半の音盤タイムのひととき、こんな盤を見つけて取り出した。


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ローラ・ボベスコの弾くフランス系ヴァイオリンソナタ集。フランク、フォーレ、ドビュッシーのソナタを集めた一枚。ピアノ伴奏は、ボベスコと長きに渡ってコンビを組んでいたジャック・ジャンティ。フランクとドビュッシーが1981年9月来日時、新座市での録音。フォーレは彼女のホーム、ベルギーで1980年3月に録られた。手持ちの盤は十年ほど前にフィリップス・スーパーベストという千円盤で出たときのもの。

1921年生まれ(生年は諸説あり)のボベスコは、2003年に亡くなるまで長いキャリアを持ち、きっとぼくの世代よりも上のオールドファンに馴染みが深いだろう。80年に初来日して一気に人気沸騰。以来8回に渡って来日を重ねた。かつてはブロンドの美貌ヴァイオリニストとしても知られ、この盤が録音された還暦を過ぎた頃の写真を見ても往時の美しさをうかがい知ることができる。

耳に馴染みのあるフランクのソナタが流れてきてすぐに気付くのはその音色だ。ふっくらと柔らかく太く、暖か味のある音。たっぷりとした弓使いと深いヴィブラート。昨今の主流であるキレがあってシャープで運動性能重視の弾きぶりとは対照的な、ひと時代昔のスタイルだ。現代的な演奏で聴くフランクが、ときにクリア過ぎて鋭利さえ感じるに対し、ボベスコの唯一無二とも言える音色で聴くと、曲の方からこちら側近づいて来て寄り添うようにさえ感じる。総じてテンポはゆっくりめで、特に第1楽章などは、指定のアレグレット・ベン・モデラートが、アンダンテくらいに感じるほどだ。しかし、ひと昔前のスタイルではあるが、テンポを恣意的に揺らしたり、ポルタメントを多用したりという、19世紀的雰囲気を引きずるところは少なく、音楽に気品があって実に好ましい。


ボベスコはフランクのソナタをモノラル期から録音しているが、この音源は英デッカにステレオ録音されたLP盤で中々の稀少盤。ぼくはお目にかかったことがない。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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