ジネット・ヌヴー ブラームスVn協


きのうから当地関東は初冬の訪れを感じる程に朝晩冷え込んでいる。十月も末。来月になるとちょっとイレギュラーな仕事が予定されていて、あまり行く秋を惜しむような気分にもなれず、日々あたふたとしている。四十年近く勤め人をやっていて、今更ではあるのだが…。そんな中、本日もせっせと業務に精励。8時少し過ぎに帰宅となった。帰宅後ネットを覗いていると、きょう10月27日はジネット・ヌヴーの命日と出ていた。そういえば、しばらく彼女の盤を聴いていなかったと、この盤を取り出した。


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ジネット・ヌヴー(1919-1949)のヴァイオリンによるブラームスの協奏曲。ハンス・シュミット・イッセルシュテット指揮北ドイツ放送交響楽団が伴奏付けている。1948年5月ハンブルグでのライヴ録音。1919年生まれのヌヴーが30歳になる直前の録音ということになる。この録音の1年後1949年10月、アメリカへの演奏旅行に向かうために乗り込んだ飛行機が途中アゾレス諸島沖で墜落。30歳の短い命を閉じた。この録音は後年見つかったライヴ録音で、他にもセッション録音含めて、いくつか同曲の録音がある中、彼女の演奏を代表する名盤として今も聴き継がれている。

実際このブラームスは素晴らしい。11歳でパリ音楽院に入り、わずか8ヶ月で卒業したという天賦の才を持つ彼女のヴァイオリンは、若さゆえの情熱も加わり力強く、伴奏を付けるイッセルシュテットも、ブラームスはかくあってほしいというイメージをことごとく音で提示していく。第1楽章冒頭、ヴァイオリンが入ってくるまでのオーケストラパートの演奏からして、まるでブラームスの5番目の交響曲かと思わせる充実した響きだ。出だしはかなりゆったりとしてテンポで入るが、すぐにテンポを上げ、以降は引き締まった造形ときっちりと整ったアンサンブルを展開する。長い序奏があったのち、ソロヴァイオリンが入る。ヌヴーは多くの奏者やるように最初に音をテヌート気味に保つやり方はとらず、続くスケールに向けて一気に駆け上がる。第2楽章のアダージョもオケ、ソロともに甘くならず緊張感をもって切々と歌う。第3楽章はこの曲ではもっとも扱いが難しい楽章だろうか。下手をすると賑やかなだけのドンチャン騒ぎになりかねない。もちろんこの盤の演奏はそんな懸念をよそに、ラプソディックなエネルギーとブラームスらしい渋さとを両立していて、申し分ない演奏に仕上がっている。
1948年のモノラル・ライヴ録音ではあるが、ソロとオケのバランス、ホールトーン等、決して悪くなく、ジネット・ヌヴーの素晴らしさを実感できる名盤だ。先年亡くなった諏訪根自子(1920-2012)と同じ世代、存命であれば、その後数々の名盤を残してくれただろう。


この盤の音源。全3楽章



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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