ジョン・コルトレーン <バラード>



週明け月曜日。関東地方は冷たい雨に見舞われた。日照もなく、気温以上に寒く感じる一日だった。
先週末からの継続案件を何とか処理してひと段落。あすは文化の日。ちょっとくつろいでジャズでも聴こうかと、こんな盤を取り出した。

★★★急告★★★
と、その前に…
あす11月3日文化の日。NHKテレビ夜7時半からの<歌謡チャリティーコンサート>は当地群馬から。氷川きよし、島津亜矢ほか出演。演奏は群馬交響楽団。お見逃しなく。
★★★★★★★★

はい、ではあらためて。


Coltrane.jpg


サックスのジョン・コルトレーンによるバラードアルバム。その名も<バラード>と題された一枚。1962年リリース。手持ちの盤は、90年代初め頃、御茶ノ水の中古レコード店で手に入れた国内盤。コルトレーンがマイルス・デイヴィスのバンドから離れ、ピアノのマッコイ・ターナー、ベースのジミー・ギャリソン、ドラムスのエリヴィン・ジョーンズと自前のバンドを組んだ頃のものだ。コルトレーンというと火の出るような圧倒的なプレイを想像するが、このアルバム、そして前後して録音された歌手ジョニー・ハートマンと組んだアルバムでは、彼の美しくジャズスピリットあふれるバラードプレイが楽しめる。収録曲は以下の通り。

 1.Say It
 2.You Don't Know What Love Is
 3.Too Young to Go Steady
 4.All or Nothing at All
 5.I Wish I Knew
 6.What's New
 7.It's Easy to Remember
 8.Nancy

第1曲の<Say It>の出だしから彼の深く伸びのあるトーンに打ちのめされる。ひとフレーズ吹いたあとに、マッコイ・ターナーが控えめながらインスピレーションに満ちたピアノを付ける。コルトレーンがややハイトーンを使ったフレーズで戻ってきて、曲は少し緊張するが、すぐにまたリラックスしたテーマを回顧して曲を閉じる。第3曲<Too Young To Go Steady>では、コルトレーンとマッコイ・タナーが寄り添うように美しいテーマを歌い上げ、途中からエルヴィン・ジョーンスがごく軽くスウィングして曲が動き出す。どの曲も型通りのバラードプレイであるが、まったく過不足ない。
逸話では、当時彼のマウスピースが不調で急速なパッセージが吹きづらかったため、プロデューサーがちょうどいいから大衆受けするバラードのアルバムを作ろうとコルトレーンに持ちかけたという話がある。しかしコルトレーンがそれだけの安直な理由で2枚の傑作バラード集を作ったとも思えない。もしかするとマウスピースの不調は、甘いバラードを吹くための照れ隠しに彼が作った言い訳だったかもしれない。


この盤の全曲。30分間のリラックスタイムを約束してくれる。



■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

バラッド

本当に名盤ですね。ではなぜ今このような作品が作成されないのか。よく考えてみる必要がありそうです。

Re: バラッド

ケインさん、こんばんは。
前後して複数のコメントが入っていたので、どれを公開したらいいのか迷いましたが、こちらでいいのかな…
半世紀前と現代では、アーティストの位置付け、音盤の価値、アルバム作成のソフト・ハードのプロセス、いろんなものが大きく変わっていることでしょう。でも、音楽そのもの、アーティストの音楽対する愛情と意欲、それは昔も今も不変であるはずです。そこに立ち返って、シンプルにアルバムを作成するというアプローチもあっていいはずですね。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

バラッド

与太さんこんばんは。
与太さんの見解はよくわかりました。
私の見解としては音楽の歴史というものは偶然の産物であり、必然では無いこと。ただ一部の天才達の生み出す音楽があまりに素晴らしいので、あたかも必然であると勘違いしてしまうことに問題があるような気がしてしまうのです。
ただオーデイエンスの影響も少なからずあると思っています。美味しいラーメンに注ぐ情熱を音楽にも注いで頂きたいものです。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)