ミケランジェリのショパン



終日の小雨降る日曜日。昼をはさんで外出少々。昨日から少々体調すぐれず。何となく身体が重い。家人に問うと、「食べ過ぎ!」との確定診断。そうかもね…。納得しつつ午後は布団で横になりちょっと長い昼寝。夜は熱めの湯に入ろうと、風呂のリモコンスイッチをオン。<わきました~♪ 妻よりやさしい 風呂の声> そうかもね…。息を吹き返したところで、アンプの灯を入れ音盤タイムとなった。

Michelangeli-Arturo-Benedetti-09.jpg   DSCN0780 (480x480)


ミケランジェリの弾くショパン。1971年ミケランジェリ51歳のときの録音。以前も記事したので再掲。
この盤が気に入っている理由がある。それはショパンのマズルカがミケランジェリの演奏でまとめて聴けることだ。ぼくはほとんどマズルカ・フェチといっていいくらいマズルカという形式が好きだ。同じ三拍子系ながら、ポーランドの民族舞踏であるマズルカは他の三拍子系とは趣きを異にし、より民族的で感情の起伏に富む。取り分けショパンのマズルカのうち、短調の作品はいずれも深いセンチメンタリズムにあふれている。収録曲は以下の通り。

<A面>
1. マズルカop.67-2
2. 同op.56-2
3. 同op.67-4
4. 同op.68-2
5. 同op.68-1
6. 同op.33-1
7. 同op.30-3
8. 同op.30-2
9. 同op.33-4
10. 同op.68-4
<B面>
11. 前奏曲嬰ハ短調op.45
12. バラード第1番ト短調op.23
13. スケルツォ第2番変ロ短調op.31

マズルカのいくつかに加え、バラードの1番とスケルツォの2番という選曲がいい。最近の愛聴盤であるアファナシエフ盤は、その深く瞑想する表現が素晴らしいが、このミケランジェリの盤は一瞬のインスピレーションによる天才的な感覚が光る。総じてテンポはやや遅めながら、曲の中でしばしば加速減速があるので、実際のテンポよりも動きを感じる。フォルテシモも余裕があり、終始美しい音色だ。

持ち前のよくコントロールされた音で楚々と奏でていく。粒の揃った弱音で消え入るような旋律を繰り出し、すべての指が完璧に一致したタイミングで和音のフォルテを響かせる。10曲収められているマズルカのうち、もっとも規模の大きい第25番作品33の4、そしてショパンが書いた最後のマズルカである第49番作品68の4がとりわけ素晴らしい。


バラード第1番。楽譜付きはこちら



マズルカ第25番作品33の4



マズルカ第25番はフランシスコ・タレガによってギター用に編曲されている。
イタリアの名手ステファノ・グロンドーナが歴史的名器;アントニオ・デ・トーレスで弾いている音源。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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