ブロムシュテット&SKD シューベルト<第四>



朝は冷え込むも日中は穏やかな冬晴れの一日。久々に朝から車で少し遠出し、夕方、陽が沈む前に帰宅した。ひと息ついて夜半の音盤タイムはこの盤を取り出した。


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ヘルベルト・ブロムシュテット(1927-)指揮シュターツカペレ・ドレスデンによるシューベルトの交響曲第4番ハ短調<悲劇的>。先日入手した全集盤の中の1枚。ドイツシャルプラッテンレーベル1980年録音。お馴染みのドレスデン・聖ルカ教会での録音。シューベルトの交響曲の中では、先日記事に書いた5番や9番<ザ・グレート>と並んで好きな曲の一つだ。

第1楽章4分の3拍子アダージョ・モルトの序奏。冒頭のトゥッティがティンパニの強打を伴って堂々と響き、同時にフェルマータ付きの付点二分音符が思いのほか長く引き延ばされて驚く。CDプレイヤーのカウンタをみたら10秒間かけていた。古典から初期ロマン派へのピリオドスタイルの浸透で、大編成によるこんな堂々としたトゥッティの響きは今では中々聴けないかもしれない。主部に入るとシューベルトらしい豊かな楽想があふれる。展開部こそごく短い簡素なものだが、メロディー、和声、リズム、いずれも素晴らしく、まったく飽きさせない。ハ短調の調性とシューベルト自身が付けた<悲劇的>というタイトルからも分かるように、多分にベートーヴェンの交響曲を意識させるが、やはり展開力で聴かせるベートーヴェンの個性とは異なる。第2楽章のモチーフは4つの即興曲と酷似している。いかにもシューベルトという穏やかな美しさに満ちる。第3楽章はメヌエットの指定だが、アクセントの移動、半音階フレーズなどスケルツォ風に進む。トリオをはさんで簡素な構成ながら耳に残る楽章だ。終楽章もソナタ形式をとり、冒頭はハ短調主題が提示されるが、その後曲想は明るみを帯び、疾走のうちに曲を閉じる。

ブロムシュテット&SKDの演奏は中庸のテンポながら、アーティキュレーションが明確で実際のテンポよりもキビキビと聴こえる。弦楽群が左右にいっぱいに広がり、右奥から聴こえてくる低弦群の響きも充実していて、ホルンのペーター・ダムやティンパニのゾンダーマンを擁していた往時のSKDを堪能できる。木管群はやや近めの音像で、弦楽群と明瞭に対比する。このコンビと東独シャルプラッテンレーベルが残したアナログ最終期の名録音の一つといっていいだろう。


この盤の音源。全4楽章全曲。冒頭のトゥッティ2秒間がイントロ当てクイズで出たら、絶対音感のないぼくなどはエグモント序曲(ヘ短調)と答えてしまいそうだが、エグモントの冒頭はティンパニーが入らないから違うかなと、思いとどまるところか…



アーノンクールとウィーンフィルによる全曲。1984年@ムジークフェライン。第1楽章主部はかなりゆっくりとした演奏だ。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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