加藤知子のバッハ無伴奏


きょうも穏やかかつ暖かな日和の土曜日。このところギターを弾くまとまった時間が取れずにいたが、きょう諸々の予定がキャンセルになったことで終日フリーとなり、午前中に少し、そして午後は隣り町のマンドリンアンサンブルでの練習にも参加して久々に楽器遊びに興じた。カルカッシ<25の練習曲>を順番に弾き、ギターパートのメンバーとちょっと合わせ物の初見大会を楽しんだ。
さて夜半過ぎの音盤タイム。神尾真由子・庄司紗矢香・前橋汀子・潮田益子と続いたので、ことのついでに言ってはナンだが、こんな盤を取り出した。

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1966年にチャイコフスキーコンクールのヴァイオリン部門で第2位となった潮田益子から少し時代を下って、1982年の同コンクールでやはり第2位となった加藤知子のバッハ無伴奏作品のアルバムを取り出した。1999年から2000年にかけて山梨県牧丘町民文化ホールでの録音。手元には彼女がアコーディオンと協演してバッハやピアソラを演奏している盤エルガーの小品集などがある。十年程前、当地に来演した際に、群馬交響楽団とのチャイコフスキーを聴いたことも思い出す。今夜は2枚組のバッハ無伴奏作品からパルティータ第2番を聴くことにした。

パルティータ第2番は終曲にシャコンヌを配することで有名だが、ぼくはこの2番の最初のアルマンドがことのほか好きだ。上下降するニ短調のスケールでこれほどのイマジネーションにあふれる曲を作るバッハの才をあらためて感じざるをえない。加藤知子の演奏は高音部と低音部の引き分けが明確で、あたかも多声部を持つ楽器のように聴こえてくる。続くクーラントはややゆっくりとしたテンポで丁寧に弾き進める。クーラント独自の付点のあるリズムも弾むような上下動ではなく、どちらかといえば横のメロディーラインに留意した解釈だ。ジーグも決して急がず実に丁寧かつレガート。そして終曲シャコンヌ。冒頭のテーマがたっぷりとテヌートを効かせて提示される。変奏に移ってからも曲の運びは終始落ち着いていてテンポを煽ったり、強く感情移入することもなく淡々と進む。ニ長調に転調したあとのテーマは、ほとんどノンビブラートでごく静かに提示される。総じて静寂感が全曲を支配する演奏だ。しかしその静寂であるがゆえに、熱っぽく激しい演奏より一層内に秘めた覚悟のようなものを感じさせる。


加藤知子がファーストヴァイオリンを弾いているブラームスのクラリネット五重奏曲。カール・ライスター(CL)加藤知子、三浦章広、川本嘉子、山崎伸子の豪華な面々。


イタリア合奏団との練習風景だそうだ。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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