カレル・アンチェル&チェコフィル 管弦楽名曲集 vol.1



きょうの関東地方は暖かな一日。今夜からあす、そして週末にかけて、再び雪の予報が出ているが、どうだろう。
ところで本ブログのアクセス数はこのところ150IP前後で推移。アクセスランキングのバナーも毎日10名以上の方のクリックがあって堅調だ。星の数ほどある個人ブログにあって、取るに足らない本ブログ。日々アクセスしていただいている方々には感謝の限りだ。そんな後押しもあって、さて、今夜も更新。アンチェル&チェコフィルの演奏するオーケストラピースを聴く。


ancerl.jpg  ancerl_orchestral_favorites_2.jpg


きのう記事に取り上げた管弦楽名曲集vol.2とペアでリリースされているvol.1(こちらで試聴も)を取り出した。きのうのvol.2が中欧物。このvol.1がロシア・スラヴ物という企画。収録曲は以下の6曲。録音は1958年~1964年。

  1. グリンカ;歌劇≪ルスランとリュドミラ≫ 序曲
  2. ボロディン;交響詩≪中央アジアの草原にて≫
  3. リムスキー・コルサコフ;スペイン奇想曲 作品34
  4. チャイコフスキー;イタリア奇想曲 作品45
  5. チャイコフスキー;序曲≪1812年≫ 作品49
  6. スメタナ;歌劇≪売られた花嫁≫ 序曲

アンチェルの他の盤同様この演奏も、キレの良さ、緊張感と集中力の高さに耳がいく。冒頭第1曲のグリンカは例のムラヴィンスキー&レニングラードのライヴ盤に勝るとも劣らないスピード感だ。手持ちの盤で調べてみたらムラヴィンスキー&レニングラードが4分50秒、かなりの快速調と思われるマルケヴィッチ&ラムルー管が5分20秒、そしてこのアンチェル盤は5分と4秒…なるほど納得だ。録音がややオンマイクで録られていることもあって、ヴァイオリン群の快速フレーズが実にクリアで、熱っぽさがダイレクトに伝わってくる。もちろんベルリンフィルはもっと上手いかもしれない。しかしチェコフィルの弦楽群は十分上手いし、キレのよさと集中力は並大抵ではない。きっと練習ではアンチェルにびっちり絞られたことだろう。一転、ボロディンではエキゾチックな二つのテーマを十分に歌い込んでいく。このところアンチェルの盤を集中的に聴いて分かったことだが、彼の演奏はキッチリ、スッキリした造形とそれに見合うキレと緊張感のある音作りをベースとしながら、例えばブラームスやこの盤のボロディンにように抒情的な要素を持つ曲では長いフレーズもたっぷりと歌っていく。曲に応じた二つの顔を実にうまく使い分け、いずれもが集中力と緊張感に富む演奏だ。3曲目のスペイン奇想曲は緩急が交互に現れる構成だが、アンチェルの描き分けが見事。
オーケストラピースの中でも好きな曲の一つ≪売られた花嫁≫序曲はグリンカ同様の快速調の演奏。この曲の開始、弦楽群がザワザワと集散を繰り返しながら盛り上がりトゥッティが確立される様は、いつ聴いても実に胸のすく展開で、オーケストラという合奏形態の完成度の高さに感動する。


グリンカ;歌劇≪ルスランとリュドミラ≫ 序曲


アンチェルの指揮姿。1968年チェコ動乱を受けて亡命。翌年小澤征爾の後継としてトロント交響楽団の首席指揮者となった。そしてトロントにはグールドが待っていた。



■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

カレル・アンチェルその生涯にも興味はつきませんがそれ以上に演奏が好きでした。スメタナでもドヴォルザークでも如何にもお国ものと言った雰囲気でなく、楽譜を客観的に捉えている感じが好きでした。この売られた花嫁序曲などLPで本当に擦りきれるほど聞きました。あえて言うとトスカニーニに似ているかななって思ってました。2枚のCDででているのなら聞き直して見ます。

Re: タイトルなし

リベルテさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
トスカニーニ風の印象は確かにありますね。録音が良好なステレオをいうこともあって、よりしなやかなイメージも加わります。手元にはアンチェルのCDが何枚かありますが、現在品切れもものも多く、取り上げた管弦楽名曲集は手に入りにくいようです。どこかの店の棚の隅に在庫が残っていればラッキーというところかもしれません。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)