バーンスタイン&NYP マーラー交響曲全集



週明け月曜日。仕事はぼちぼち月末そして年度末モード。急にアクセクするわけではないが、余裕をもって3月末を迎えようと、少々ハッスル。本日も鋭意業務に精励いたしました。
さて、きのうの記事に書いたバルビローリ&ハレ管による同じシリーズの盤で、マーラーの第1交響曲があったのを思い出し、それを聴こうかと思ったのだが、あまりパッとしない演奏だったような気がしてパス。代わって、少し前に入手したこの盤を取り出した。


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レナード・バーンスタイン(1918-1990)が60年代に当時の手兵ニューヨークフィルと録音したマーラー交響曲全集(第10番は1975年録音。また第8番はロンドン響との演奏)。何年か前にオリジナルLPジャケットデザイン12枚組のボックスセットで出たもの。オリジナルのLPセットを持っていたのでどうしようかずっと思案していたのだが、三千円でお釣りがくるという値段に背中を押されて、最近になって手に入れた。現在、アマゾンでまだ入手可能の様子

80年代後半になって独グラモフォンに再録音するまで、この<旧全集>は長らくバーンスタインの名刺代わりとでもいうべきものだったし、新全集が出たあと現在でもマーラー演奏のベストと推す意見も多い。それほどまでにマーラーの演奏を語るときには必ずといっていいほど引き合いに出される録音だ。ぼくも70年代半ばに三枚組で出た第5番と第9番のセットでマーラーにのめり込んだ。その後、リサイクルショップのジャンク箱から先に記したオリジナルのLPセットを捕獲し、他の録音を含めた全容を知るに至った。LP盤で不足はなかったが、2009年にDSDマスタリングされた音源を使ったとのふれ込みや、長丁場の曲はやはりCDの方が扱いやすいという安直な理由もあって手に入れた。

さきほどから第5番嬰ハ短調(1963年録音)を取り出して聴いている。先の三枚組LP時代から聴き親しんできた演奏だ。広いオーディオレンジと豊かに広がる音場感、ホールトーンに溶け込むピラミッドバランスの音響…そういう現代風マーラー録音の対極といってもいい録音音質であり、演奏自体もそうした見栄えの良さを追い求めたものではない。冒頭のソロトランペットもいささかショボイし、ニューヨークフィル全体の音も潤いに欠ける。しかし、どこを取ってもまさに血が吹き出るような情熱にあふれ、バーンスタインの熱い指揮棒に、オケがきしむような音で付いていく。コンサートホール中ほどのS席ではなく、バーンスタインの靴音が聞こえてくる指揮台のすぐ横で、熱気を感じながら聴くようだ。もちろん、必要なホールトーンは確保されているし、各パートのバランスも良好で、新しいマスタリングの効果もあってか音の解像度も良好。アナログからデジタルの移行期に録音されたテンシュテット&ロンドンフィルとのセッション録音による全集よりは音質良好と感じる。

マーラーをロマンティックなBGMとして聴きたい向きには他の選択肢があるだろうが、バーンスタインが心血を注いだといっていい、一時代を画したマーラー演奏をまとめて聴けるという意味において価値あるセットだ。


この盤の音源で第5番嬰ハ短調全曲



同曲の第4楽章アダージェット。十代の終わりにこの曲をこの演奏で聴き、これまでいったい何回聴いたか知れない。
一旦静まったあとの5分19秒、次のフレーズに入る一瞬の間合いに背筋がゾクッとくる。5分44秒から音楽は再び動き出し、以降バーンスタインがほとばしり出る熱情を抑え、オケがこらえ、しかしせきを切ったように流れ出る。



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No title

 バルビローリさんのドヴォルザーク7番は、とても懐かしいです。興味深い演奏の紹介、ありがとうございます。私は、あのバルビ節でせまる彼の指揮は、どれもが贔屓の引き倒しですが、この7番は、彼としては激しさもあり面白く聴けました。
 バーンスタインさんのマーラー全集は、私もLPで所有しています。もうボックスがダメになってテープで補修してある状態です。昔よく聴きました。ただ、CBSソニーの録音なのか、音が少しギスギスしているところが気になりました。でも、この演奏は、ショルティ盤とともに、マーラーにのめり込むきっかけをつくってくれた思い入れの深いものです。

Re: No title

バルビさんも、バルビローリのドヴォルザーク、バーンスタインのマーラー、いずれの盤にも想い出がお有りなのですね。バーンスタインのマーラーに関して私は、直球勝負の旧盤を好みます。今回CDを入手したのでLPの全集盤は知人に譲りました。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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