キャスリーン・バトル&クリストファー・パークニング


二月最後の土曜日。朝はそこそこ冷え込んだが日中は穏やかな日和。野暮用少々で日が暮れる。夕方になって部屋を片付け、気分が清々としたところでアンプの灯を入れ、先日のベルガンサとイエペスの盤で、そういえば的に思い出し、こんな盤を取り出した。


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ソプラノのキャスリーン・バトルとギターのクリストファー・パークニングと協演した盤。1984年録音。以前一度記事にしている。
パークニングは70年代半ば、米国の若手ギタリストとして人気を博した。その後日本ではあまり話題に上らず10年近くがたち、この盤で久々に彼の姿を目にした記憶がある。バトルもこの時期の人気歌手だった。テレビCMにも出ていたし、カラヤンが一度だけ振ったニューイヤーコンサートにも登場した。この盤ではリリカルなバトルの歌で、ダウランドから近代スペイン、ブラジル物、黒人霊歌まだ多彩な曲が取り上げられている。中ではグラナドスの『ゴヤのマハ』やファリャなどのスペイン物、そしてヴィラ・ロボスのブラジル風バッハ第5番のアリアやエンリーケ、オヴァーレ、バローゾといったブラジル物がいい。楚々として、軽みのある歌いっぷりだ。ダウランドはさすがに当世の古楽歌唱などを聴いたあとでは、時代錯誤とは言わないまでも、いささか厚化粧に感じてしまう。

パークニングは日本で名前が知られ始めた頃、ギターよりもその甘いマスクで人気が出たものだ。元祖イケメンギタリストというところだろうか。下に貼ったYouTubeのスペイン舞曲の映像では随分と力の入った(入り過ぎた)弾きぶりだが、この盤ではあくまでバトルの伴奏者としての役割に徹していて悪くない。


この盤のアルバムタイトルにもなっているグノーのアヴェ・マリア。


YouTubeに結構な数がアップされているパークニングの演奏からスペイン舞曲第1番のデュオ。
スペインの薫りからいささか遠い演奏だが…


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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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