ポリーニ ショパン ポロネーズ集



三月三日。きょうは楽しいひな祭り~♪…も関係なし。語呂合わせで<耳の日>だそうだが、当方耳鳴りMAXでこれまた冴えない。仕事は年度末モードで追い上げ中。フ~ッ…。というわけで、早春に浮き立つ気分もなく八時少し過ぎて帰宅した。 例によって夜更けの音盤タイム。何となく物憂い気分もあって、こんな盤を取り出した。


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物憂い気分と関係有りや無しや・・・。ポリーニの弾くショパンのポロネーズ集。1975年の録音。ポリーニがもっとも輝いていた頃の演奏だ。十年近く前の出張帰りに大阪梅田の中古レコード店でワンコインで捕獲したもの。だいぶ前に一度記事にしているので再掲しておく。収録曲は以下の通り。

<A>
1. ポロネーズ第1番嬰ハ短調op.26-1
2. ポロネーズ第2番変ホ短調op.26-2
3. ポロネーズ第3番イ長調op.40-1「軍隊」
4. ポロネーズ第4番ハ短調op.40-2
<B>
5. ポロネーズ第5番嬰ヘ短調op.44
6. ポロネーズ第6番変イ長調op.53「英雄」
7. ポロネーズ第7番変イ長調op.61「幻想ポロネーズ」

鋭利なタッチ、正確無比な打鍵、計算しつくされたダイナミズム、甘さを差し挟まない冷徹な表情。モダンピアニズムの模範のような演奏だ。ショパンというともっとポーランドの土の香りを…とぼくなども思うのだが、これはこれで素晴らしい演奏だ。実演で聴いたら共感や感動以前に圧倒され、少し大げさな言い方かもしれないが、言葉を失うかもしれない。そんな演奏だ。しかし力ずくかというとそんなことはない。ガンガンいきそうな英雄ポロネーズの出だしなどは以外にも優しさを感じさせるほどのコントロールされた弾きぶりでハッとする。

この盤の前後、70年代には多くの録音を残したポリーニだが、その後次第に録音が少なくなり、同時に評価も割れるようになった。少し前にバッハ平均律が出たが、「最近のポリーニはどうかなと思って聴いてみたが…」とある知人は半ば落胆していた。そういう感慨を持たせるほど、70年代のポリーニは輝いていたという証しでもある。


ポロネーズの中で好きな曲の一つ。作品40―2ハ短調。作品40―1の軍隊ポロネーズと対を成し、軍隊ポロネーズの<栄光>対し、こちらは悲劇的な苦悩に支配される。出だし1小節をイントロ当てクイズにどうだろう。この曲か、フォーレ<夢のあとに>と迷うところだ。



作品61幻想ポロネーズ。ショパン最晩年の傑作。



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No title

 荘村さんの若い頃は、アイドルみたいでしたね。私は若い頃の彼の演奏は、結構好きでした。躍動感があって、音色もそんなに悪くはなかったですね。で、ユーチューブで最近の彼の演奏を聴いてみると、「う~む。こうだったのか」と、少し首をかしげてしまいました。拍節感、音色……。
 ポリーニをはじめて聴いたのは、ショパンの練習曲集でした。「鋭利なタッチ、正確無比な打鍵、…」と、おっしゃる通りです。LPのオビに、確か吉田秀和さんの「これ以上、何をお望みですか」という文があったような気がします。その通りですよね。

Re: No title

70年代は今と比べると響きのよいホールは少なく、荘村清志もイエペスもみな全国の○○文化会館、△△市民会館で演奏していました。そういう多目的なデッドなホールでも通る音を要求されるがゆえに、近くで聴くと少々荒削りでも、しっかりしたタッチで明瞭が発音が求められた背景があると思います。現代の<美音>優先の軽めのタッチから発せられる音とは、だいぶ感じが違うのでしょうね。
ポリーニ…彼が70年代初頭に人気を博した頃、私はまだ貧乏学生で、レコードも自由に買えず、ショパンの前奏曲もエチュードももっぱらFMエアチェックで聴き漁ったものです。そんなポリーニも74歳…
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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