ブレンデルの<テレーゼ>



きょうも暖かな一日。関東一円ではコートはもちろん、上着も薄手のもので十分なほど。明日以降また寒さが戻るというが、どうだろう。 さて、飯の種の仕事に関しては三月末までに処理すべき諸懸案の目途がたち、ホッとひと息。公私共に年齢相応のややこしさを抱えているが、ワークライフバランス確保のため、本日も与太記事ブログを更新。せめて心穏やかにと、こんな盤を取り出した。


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ブレンデルのベートーヴェン。数年前に手に入れたソナタと協奏曲のボックスセット。この盤については過去に何度か取り上げた。ブレンデルはベートーヴェンのソナタを3回録音しているが、このボックスセットには70年代に蘭フィリップスに入れた2回目の録音が収められている。その中から第23~27番までが入っているVol.10を取り出す。このVol.10では23番の<熱情>の他<テレーゼ>と<告別>の2曲も聴ける。お目当ては第24番の<テレーゼ>だ。ベートーヴェンのソナタというとまずは三大ソナタ<悲愴><月光><熱情>、それに続いて<ワルトシュタイン>だろうか。しかし、ぼくの好みは断然<告別><テレーゼ>そして第25番もいい。つまりこのVol.10はマイ・ベストになる。

<テレーゼ>は2楽章の小さな曲。ひとつ前の<熱情>の熱を癒すかのような対照的な作風。嬰ヘ長調というキーも意味ありげな調性。短いながらこの上なく美しい序奏に続いてアレグロ・マ・ノン・トロッポの主部に入るが、熱情も激情もなく内省的なフレーズが続く。途中マイナーキーに転じる展開部では、完全にロマン派作家としてのベートーヴェンを感じる。ブレンデルの演奏は、モダンピアノによるベートーヴェン演奏にありがちな力強さと輝かしさと前面に出した演奏の対極といってよい。フレーズの一つ一つを噛みしめるように弾き進めるところは、<告別>同様、この曲に似つかわしい。


<テレーゼ>第1楽章の序奏聴き比べ。
[01] Artur Schnabel
[02] Wilhelm Backhaus 0:22
[03] Rudolf Serkin 0:39
[04] Friedrich Gulda 1:00
[05] Wilhelm Kempff 1:18
[06] Yves Nat 1:36
[07] Glenn Gould 1:54
[08] Vladimir Ashkenazy 2:14
[09] Claudio Arrau 2:37
[10] Charles Rosen 2:59



楽譜付き。ケンプの演奏で第1楽章。



この盤の音源。第24番<テレーゼ>第1・2楽章。



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No title

ベートーヴェンのピアノソナタで名作といえば後期の作品なのですが日常的に聴く曲とは違うものがあります
わたくし的には1、16、18、26、27、28番、そして24番などを好んで聴いています

余談ですが私も4年ほど前に24番を取り上げました
そして偶然ですが前後してオークレールのチャイコフスキーも

Re: No title

ベートーヴェンのソナタ。後期はもちろんですが、初期、中期の比較的小規模な曲も味わい深く、いずれも素晴らしいですよね。もちろんピアノのための曲ですが、音楽の構成そのものがピアノの技巧に依存せず普遍的に書かれているのでしょう、例えば、そのまま弦楽四重奏で演奏しても成り立ちそうな感じがします。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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