コリン・デイヴィスのシューベルト<ザ・グレート>



朝から取り掛かった仕事が思いのほか順調に進捗。二、三日手を焼くかと思っていたが、明日の昼前後には手を離れそうな見込みとなって思わず万歳。まあ、たまにはこんなこともないとね。…というわけで、気分よく帰宅。ひと息ついて、こんな盤を取り出した。


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昨年末手に入れたコリン・デイヴィスとシュターツカペレ・ドレスデン:SKDによるシューベルト交響曲全集。1994年から1996年にかけてのセッション録音。録音会場は例によってドレスデン・ルカ教会。昨年秋CBSソニーの輸入限定盤として発売されたもの。4枚組で2000円程。昨今、メジャーレーベルのボックスセットは大体こんな価格設定だ。

昨年秋、ブロムシュテット&SKD、スウィトナー&SKBのシューベルトを続けて手に入れ、前後してこの盤のリリースを知った。シューベルトの演奏も、ベームやカラヤンのかつての重厚長大路線から多様化。ピリオドスタイルの演奏もすっかりお馴染みなったが、さて、その間の世代とでもいうべき、ブロムシュテットやスウィトナー、そしてこのコリン・デイヴィスらによる中庸をいく演奏はどんなもんかいな、しかもオケはSKDやSKBといった伝統色の強い団体であれば…と、まあ、そんな興味から一連の録音を確認し出したというわけだ。

すでに全曲をざっと聴き、今夜は<ザ・グレート>を取り出して聴いているのだが、演奏の性格をひと言で言い表すとすれば、<室内楽的な演奏>とでも言ったらいいだろうか。第1楽章からSKDの各パートが互いに聴き合うかのように美しい響きを奏でる。決して大声を出さずに、楚々として、と言ってもいいほどだ。後半の第3楽章スケルツォ、第4楽章アレグロ・ヴィヴァーチェに至って音楽は次第に熱気を帯び始めるが、音響バランスは常に安定し、ヘッドフォンでそこそこの音量で聴いていても、耳元でのうるささを感じない。 90年代後半のセッション録音ということもあって、音質も上々。SKDのしなやかな弦楽群、やや遠めに定位する木管群、この曲で重要なトロンボーンの重厚かつ柔らかな響きも万全。低音は一聴すると量は控え目だが、帯域はコントラバスの低い基音までしっかりとらえられて、時折り、ピアニシモで奏でられるピチカートが深く悠然と聴こえてくる。

この曲に関しては、フルトヴェングラーやチェリビダッケの細部まで徹底的にこだわりぬいた演奏や、ベームの武骨なまでに悠然とした演奏、ロイ・グッドマン&ハノーヴァーバンドの新感覚の演奏などが手元にあって、いずれも貴重な名演であるが、このコリン・デイヴィス&SKD盤は、SKDの伝統的な美しい音と、デイヴィスの中庸を心得た解釈を、最良の録音で聴けるという意味において、やはり唯一無二の存在だ。


こちらはコリン・デイヴィスが80年代初頭にボストン響と録音した盤の音源(LP盤のようだ)。第3・4楽章。
SKDとの演奏よりテンポは速めだ。



ベーム&VPOによる1976年ザルツブルグ音楽祭でのライヴ。音源提供者のコメント同様、ぼくもこの演奏はNHKFMでエアチェックし、繰り返し聴いた思い出深き演奏だ。オープンデッキ(第1,3,4楽章は2TR38cm)での録音のようで、当時のエアチェックとしては音質も最良な状態残されていて素晴らしい! こういう演奏を聴くと、やはりベームはライヴだ!と言いたくなる。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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