ヘスス・ロペス=コボス



スペインの指揮者:ヘスス・ロペス=コボス(1940-)が素晴らしい!
先日NHKFMでナカリャコフ(tp)がソロを吹くハイドンのトランペット協奏曲が流れていた。ナカリャコフのトランペットはもちろんだが、むしろそのバックのオケ伴奏に素晴らしさに耳を奪われた。オケはローザンヌ室内管弦楽団。指揮を務めていたのがヘスス・ロペス=コボスだった。


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コボスの名を初めて聴いたのは確か70年代の半ば。ホアン・クリソストモ・アリアーガの例の交響曲だった。NHKFMの何の番組だったか、濱田滋郎氏が例の調子で「ホアン・クリソストモ・アリアーガの…スペインの若手指揮者ヘスス・ロペス=コボスの指揮…」と紹介していたのを覚えている。

しかしその後、彼の音盤を手にする機会はなく過ぎた。そして数年前からこのブログを書きながらYouTubeを眺めている途中で、近年のコボスに演奏に触れ、その見事なオーケストラコントロールに感服していた。そんな矢先、あらためて聴いた先のナカリャコフのバック。ソロと対等にオケを積極的に鳴らし、考えつくされたアーティキュレーションでドライブしていく手腕は名匠の名に恥じないものだと感じた。スペインの指揮者というと、とかく欧州辺境のローカル色という色眼鏡で見がちかもしれないが、コボスはそうしたレベルとは一線を画す。80年代はベルリン・ドイツオペラの音楽監督、90年代は先のローザンヌ室内管の首席指揮者。いずれもほぼ10年に渡ってそのトップを務めた。もともとマドリッドの大学時代には哲学を修め、その後名伯楽ハンス・スワロフスキーに学んだというから少々異色の遅咲きだったのかもしれない。

90年代のローザンヌ室内管とのハイドン交響曲集、その後のシンシナティ響とのブルックナーなど、録音もかなりの数がリリースされたが、現在は入手しづらい状況だ。幸いYouTubeにはスペインの新興勢力:ガリシア交響楽団他を振った近年の演奏がアップされていて、それでのどの渇きをいやしている。いずれも知と情のバランスに優れ、各パートの役割が明確に描き出された演奏で、近年もっとも感心している指揮者の一人だ。今年の秋、そして2017年初頭にも来日が予定されている。機会あればその演奏に接してみたい。


田部京子がソロをとったモーツァルトの<ジュノム>。コボス指揮ローザンヌ室内管。1995年録音。日本コロンビアの廉価盤でリリースされていたが、現在は手に入りづらい。ピアノよりオケの音に耳を奪われる。


ベートーヴェンの第4番。オケはガリシア交響楽団。同団は90年代初頭に出来た比較的新しいオケだが、スペインローカルのオケと思って聴くと完全に打ちのめされる。日本では村治佳織が2007年に録音した2回目のアランフェス協奏曲のバックを務めたことで知られるようになった。


夭折したスペインのモーツァルトことアリアーガ(1806ー1826)の有名な交響曲ニ短調。曲目の表記はニ長調ながら、第1楽章序奏のあとの主題が二短調で提示される。


ブルックナー第8交響曲第1楽章。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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