ルドルフ・ケンペ



週末金曜日。今週も終わったぜぇ~!フ~ッ…。今週はじわじわと気温湿度共に上昇。ぼちぼちエアコンが夜のお供になる季節となった。蒸し暑い日本の夏の到来だ。
実は昨晩記事を書き終えて、さて写真を添えてアップしようかというところで、PCの前で爆睡撃沈。ひと晩遅れだが、あらためてアップしておこう。


RudolfKempe.jpg  DSCN4868 (560x560)


ルドルフ・ケンペ(1910-1976)。言わずと知れたドイツの名指揮者。きのう5月12日は彼の命日だった。そうかぁ…と思い、手持ちの彼の盤のいくつかを取り出して並べてみた。世に熱心なケンペファンがいるのは承知している。ぼくなどは格別ケンペに思い入れがあるわけでもなかったし、その録音を集めようと思ったことはない。手持ちの盤は彼の盤歴のごく一部だが、こうしてみるとベートーヴェンとブラームスの交響曲全集、ブルックナーの第4・5・8番、先日手に入れたリヒャルト・シュトラウスの管弦楽曲集と、晩年の(というには若すぎるが)重要な録音が手元に残っていることになる。彼の名前を知り、その素晴らしさに触れたのはブルックナー第5番のレコードだった。ケンペの演奏でブルックナーの素晴らしさに目覚め、以降、彼の録音にいささかながら関心を寄せるようになった。

今夜は彼と晩年シェフを務めたミュンヘンフィルとのベートーヴェンの録音を摘み聴きしている。1971年から73年にかけての録音。手持ちの盤は十年程前に廉価盤ボックスセットで出たときのもの。すでに廃盤になって久しいが、HMVのサイトではレヴューの多くが満点の賛辞を送っている。彼の世評は、正統派、中庸をいく堅実派と、といったあたりは誰しも唱えるところだが、ときに目立った個性の発露がない地味な指揮者といったネガティブなイメージもあった。確かにこのベートーヴェンを聴くと、音響的には派手さはなく、耳に付くよう演出やウケ狙いとも思われそうなギミックは皆無だ。しかし、序奏と主部のテンポ設定、弦楽群を主体にしたアンサンブルの中でのパートバランス、見通しのよいアンサンブル、木管群のフレージング等々、実に骨格のしっかりとしたベートーヴェンを聴かせてくれる。9曲の中では第7番、第9番あたりは特に素晴らしい。
昨今では、口当たりがよく、分かりやすく、スピード感のある…そんな演奏がもてはやされる。ケンペのようなやや玄人好みの、味わい深くもエネルギッシュな演奏を聴かせてくれる指揮者はいるのだろうか。


1973年。ロンドン響との<タンホイザー>一部。


ベルリンフィルとのエグモント序曲。50年代にはベルリンフィルともかなりの数の録音を残した。


ミュンヘンフィルとの<運命>第1楽章。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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