グールドのブラームス
今夜はちょっと内緒のイベントがあって遅い帰宅となった。もう日付が変わるという時刻。数時間後には、また起きて勤め人風情に。これもいつまで続けるのか… などど考えつつ、前回の福原彰美(Pf)の演奏会予習の記事で引き合いに出したブラームス晩年のピアノ曲を聴いている。


グールドの弾くブラームスの間奏曲集。東京オリンピックの5年前、1960年の録音。グールド28歳。この盤はブラームスの間奏曲に新たな光を当てた演奏として古くから知られていた。ぼくは最初CDで聴いたが、その当時のCDは、バラードやカプリツィオとごった煮の酷い編集だったこともあり、後年オリジナル選曲通りのLPを手に入れた。数年前、NHKTVで坂本龍一が取り上げ、多くの人の知るところとなった盤でもある。坂本龍一を待たずに、ぼくに聞いてくれれば、もっと早く紹介したのに…(^^;
孤独と向き合い、深く瞑想する演奏だ。グールド自身が10曲を選び、曲順を考えて、そして当然A面・B面の構成も考慮して作ったに違いない。1枚のアルバムとしてこちらも向き合って聴きたくなる。そんな盤だ。ブラームスの間奏曲はその渋めの曲想にも関わらず、ロマン派的側面の一部を拡大解釈したような、豪勢な演奏を耳にするが、この音楽はそういう性格ではない。誰に聞かせるでもない、もっぱら個人的なつぶやきだ。だから、そう大声で叫ばないでほしい。グールドの演奏は、そこを完璧に示していて、聴く側も、そうだったのかと気付かされる。グールドのバッハもいいが、このブラームスは数あるグールドの盤の中でも出色のアルバムだ。
アルバムの最初の曲。 変ホ長調作品117-1。 しみるなあ~
アルバムの最後の曲。 イ長調作品118-2。
★★追伸★★
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